ウミガメのスープ

君に花束

作者: とかげ

花屋に来た女が、花束を注文した。花屋の店員は、その女が使わないでくれと言った花を花束にして女に渡したのだが、女は怒るどころか大層喜んだ。
どういうことだろう?

出題者が、解き手の進み具合に応じて上から順に出すためのヒントです。

ヒントはまだありません。

過去の実際のやりとりです。質問されたら参考に答えてください。

はい

花言葉は関係しますか?

YES なんでいきなり当ててくるの?

いいえ

使わないで、くれですか?

NOw 言葉遊びません

はい

女が言った「使わないでくれ」はそのまま、その花を花束に使わないでくれ、の意味ですか?

YES 花束に使わないで欲しいという意味でした

はい

現実で起こりうる出来事ですか?

YES 非現実要素はありません

いいえ

二つ以上の花言葉を持つ花の花言葉を店員が教えてあげましたか?

NO 他の花言葉があるから大丈夫、ません!

いいえ

1より。勘ですが、忘れな草でしょうか?

NO 花を特定する必要はありません! ただ、ある条件はあります

いいえ

女が使わないでと言ったのは花の見た目のせいですか?

NO 見た目は全く関係しません!

はい

女と店員以外の登場人物は登場しますか?

YES! あと一人重要な人物がいます!

はい

女が使わないでくれと言った花は、植物の花ですか?

YES 鼻ではありません

はい

女がその花束を、誰に挙げるのかは重要ですか?

YES 花束の贈り主はとっても重要です! ※ミスリード注意

いいえ

女は勘違いしていますか?

NO 特に勘違いしている人はいません

いいえ

お見舞い用の花なので、それにふさわしくない花は使わないでくれ、ですか?

NO お見舞い用ではありません

いいえ

10より、花束を贈る相手はすでに死んでいますか?

NO 生きています

いいえ

7 では使わないでほしかった理由は花の値段ですか?

NO 予算は関係しません

いいえ

店員はその花を、女が注文した花束の中に入れて(別の花束ではなく)渡しましたか?

NO! 注文した花束とは、別でした! GJ!

はい

1.その花言葉はポジティブなものでしたか?

YES ポジティブです、もう少し絞ってみてください!

いいえ

女が注文した花束は3人目への断り文句、店員から女への花束はプロポーズ的な意味合いでしたか?

NO ですが恋愛要素はあります!

いいえ

15より。注文したのとは別の花束は、店員から女へのプレゼントですか?

NO 店員からのプレゼントではありません!

いいえ

店員の性別は重要ですか?

NO 女ですが、店員の性別は問題に全く関係ありません!

いいえ

8より。女に好意を抱く第三者の男が、女へのプレゼントとして愛のメッセージがこもった花の花束を渡すように店員に依頼しており、女がその花を使わないでくれと言ったのは、どうでもいい相手に渡す花束なのに相手に脈ありだと勘違いされては困るからですか?

NO 花束を注文したのは女自身です!

いいえ

女は花束を贈る相手に、別にした花も贈りますか?

NO 別につくった花束は、女性が受け取ります!

はい

確認。女が使わないでくれと言ったのは、「告白・愛」を伝える意味を持つ花ですか?

YES! 愛の言葉を花言葉に持つ花でした!

いいえ

女が花束を贈る相手が、女にその花を渡して欲しいと花屋に依頼しておきましたか?

NO そもそも花束を贈る相手は…

いいえ

女は失恋しましたか?

NO 失恋はしていないのですが…

はい

もう一人の登場人物は、男性ですか?

YES 男性です

いいえ

21,22 花束を贈る相手は、恋人ですか?

NO そもそも花束を贈る相手は…

女が花束を贈りたい相手には、子供がいますか?

YESNO そもそも花束を贈る相手は女性が贈りたいというより…

いいえ

注文した花束と別の花束は店員が勝手に作りましたか?

NO もう一人の登場人物によって注文されました!

いいえ

結婚は関係しますか?

NO 関係しません

いいえ

女が花束を贈る相手は花屋の店員ですか?

NO 店員には贈りません

はい

25より。もう一人の登場人物である男性は、女性の身内ですか?

YES もう一人の重要な登場人物は、女性の夫です!

いいえ

花束を贈る相手と女には血縁関係はありますか?

NO 血縁関係どころか…

いいえ

ブーケトスは関係しますか?

NO 結婚式は関係しません

はい

女が喜んだのは女自身にとって喜ばしい事だったためですか?

YES とっても嬉しいことでした!

はい

(もう1人の重要人物)のおつかいで花屋に花束を買いに来た女、(もう一人の重要人物)は事前に花屋に女へのサプライズプレゼントを用意させておいたですか?

YES! 夫の頼みで花束を買いに来て、夫の注文の花束を別に貰いました!

いいえ

31 確認。花束を贈る相手=もう一人の重要人物=夫 ですか?

NO!! その質問を待っていました! そもそも花束を贈る相手≠もう一人の重要人物だったのです!

はい

確認。問題文には、【女が注文した愛の花が使われていない花束】と【女の夫が注文した愛の花が使われている花束】が出てきますか?

YES! その通りです!

問題文の開始前には夫婦関係が冷え切っていますか?

YESNO 夫婦関係はあまり関係しません

はい

女が注文した花束の使用用途は重要ですか?

YES ただ、細かな状況までは特定しなくていいです

はい

35補足 注文した花束は夫から仕事関係者等恋愛の絡まない相手に贈る者でしたか?

YES!! まとめられますか?

はい

花束を贈る相手(仮に千駄ヶ谷とする)は、人間ですか?

YES そして一駄ヶ谷、二駄ヶ谷、……、千駄ヶ谷と複数います

はい

確認。夫が注文した愛の意味の花束は、妻へのサプライズプレゼントですか?

YES 女にとっては想定外でした

いいえ

女が注文した、愛の花がない花束は、女が自分のために注文した花束ですか?

NO 自分用ではなく、贈る相手は別にいます

はい

バレンタインは関係ありますか?

YES! まとめられますか?

いいえ

41 四駄ヶ谷と八十一駄ヶ谷はデキていますか?

NO 全員女性なのでテキていな……いや、そういうケースもあり得るか…

はい

核心夫は仕事関係で相手に贈る花束が欲しいと女をおつかいにだした。花屋には女への愛の花束を事前に注文して置いた、ですか?

YES 大体合っているので正解!

はい

核心40より。女は夫に「仕事先に渡すための花束を買ってきてくれ」とお使いを頼まれたので花屋に来店し、恋愛要素のない花をくれと注文したけれど、実は夫はあらかじめ妻へのサプライズプレゼントとして、その花屋に、妻のための愛の花束を注文していましたか?

YES 大体合っているので正解!

いいえ

44 フラワーバレンタインは関係ありますか?

NO 実はお返しの方でした

はい

核心牛削りさんが仕事用の花束を買いに芽訪れさんを使いに出す、と見せて芽訪れさんへのサプライズを仕掛けていたのですか?ヒューヒュー

YES 爆発しろ!

いいえ

44より、40補足。愛の花束は、バレンタインのプレゼントですか?

NO ホワイトデーのお返しでした

夫の職業は、製菓会社ですか?

YESNO バレンタインって製菓会社の陰謀だからチョコレートにこだわる必要ないよね!

はい

49 いいですね、採用。

YES 採用しました

答え

カランコロン…
「いらっしゃいませー!」
店員が入口のベルに合わせて声をかけると、落ち着いた雰囲気の女性の顔が覗いた。よく、この店に花を買いに来てくれる、常連客だ。
「こんにちは、お久しぶりですね。お孫さんはお元気ですか?」
「ええ、おかげさまで、風邪ひとつひかないみたいですよ」
にこやかにほほ笑むと、目元に笑い皺ができる。店員は彼女を見るたび、理想的な歳の重ね方だと感じていた。
「孫の誕生日につくっていただいた花束、お嫁さんも気に入ってくれたようで……またお祝い事のときにはお願いしますね」
「はい、もちろんです。ええと、では今日はお祝い事とは違うのですか?」
「今日は、主人のホワイトデーのお返しに、花束をつくっていただきたいのですが……小さなものも、つくれますか?」
女性は予算と数を提示する。店員は、その予算であれば、持ち運びしやすいサイズで十分華やかなものがつくれると説明した。
「ホワイトデーのお返しが花束なんて、オシャレですね。奥様のご提案なのですか?」
「いえ、主人です。普段はお菓子やハンカチが多いのですが、定年も間近ですし、あと数回しかお返しできないことを考えて、ちょっと変わったものにしたいと」
「自分で花束を買うことってなかなかないですから、喜ばれると思いますよ」
それで、と女性は鞄の中から小さく折りたたまれた紙を取りだした。
「こちらに書いてある花は、使わないでいただきたいのですが…」
渡されたリストには、定番のバラや、チューリップ、マーガレットなど、店にもよく置いてある花が並んでいる。
「我儘を言ってすみません」
「大丈夫ですよ……そうですね、ここに載っていないものでしたら、今店にスイートピーやダリアはありますし、カスミ草も……はい、お時間いただければつくれます」
「ありがとうございます、ではお願いしますね」
受け取りの時間を確認し、いつものように穏やかに微笑む女性だったが、店員の目には、彼女が少し、寂しそうに見えていた。


「妻がね、何やら花の名前をずらずらと紙に書き並べていて……これから花束を買うのだそうだが……」
数時間前に店に立ち寄った初老の男性は、この店によく花を買いに来てくれる女性のご主人だった。これから出社するという時間帯で、店はまだ開店していなかったのだが、店先で準備をしていた店員に話しかけてきたのだ。
男性は妻に、ホワイトデーのお返しとして社内の女性社員に花束を買うことを提案したのだという。それを聞いてここ数日、妻は本やインターネットで花を調べていたらしい。
「今日この店に買いに来るはずなんだが、妻の様子が気になってね。しかし僕は花なんて全然知識がなくて……妻が何をしたがっているか、君ならわかるかい?」
具体的にどんな花の名前が並んでいたかを聞き出した店員は、困惑する男性に向かって、こんな質問を投げかけた。
「ご主人は、奥様に花束をプレゼントしたことが、ありますか?」
男性は唐突な質問に一瞬押し黙り、そして記憶を探るようにして歯切れ悪く答えた。
「……おそらく、妻に贈ったことは、ない……ですかね」
「自分は貰ったことがないのに、ご主人が他の女性に花束を贈られる、というのは、あまり面白いものではないと思いますよ」
店員の少し意地悪な物言いに、倍ほども歳の違う男性は素直に自分の非を認め、なるほど、と気まずそうに呟いた。
「そんなこと、思い至りませんでした。確かに妻は不満も文句も言ったことがありませんが、僕のことを思って我慢してくれていたんですかね……」
落ち込む男性だったが、でも、と不思議そうな顔をする。
「それと、妻がつくっていた花のリストと、どう関係するのですか?」
「はい、そのこともあって、私から提案があるのですが……!」
店員の申し出に、男性は二つ返事で賛成した。慌ただしく駅に向かった男性を見送りながら、店員はどんな花束をつくろうか、楽しい想像に心躍らせていた。


カランコロン……
「いらっしゃいませ――あ、ご注文の花束、仕上がっていますよ!」
「こんにちは、ありがとうございます」
時間通りにやってきた女性に、店員は注文通りの花束を手渡す。
「綺麗につくってくださって、ありがとうございます」
「いえいえ、これが仕事ですから。ああ、それからこちら……」
店員は、大ぶりな花束を、女性に差し出した。
「こちらも、注文の品です」
「……え? いえ、頼んでいませんが……」
女性が戸惑うのも無理はない。大きなサイズの花束は注文していないし、そんなに立派な花束は、先ほど告げた予算全部を使っても買えそうにない。何より、その花束に使われている花は、女性が使わないで欲しいと言った花ばかりが使われていた。
「何かの間違いでは?」
「いえ、間違いではございません。今朝、きちんとご主人から注文を受けました」
「主人が?」
「そろそろいらっしゃるお時間だと思いますよ」
その声と同時に、入口のベルがカランコロン……と音を立てた。
朝、この花屋に立ち寄った初老の男性が、笑顔を浮かべながら店に入ってきた。
「注文の品、出来上がっていますよ」
「ありがとうございます……これはいいですね。花を知らない僕でも、見事なのがよくわかりますよ」
「あなた、どういうことなの?」
男性は女性――自分の妻の手から、ホワイトデー用の花束がいくつも入った紙袋を取り、代わりに大きな花束を彼女に持たせる。
「これは君へのプレゼントだよ。いつもありがとう」
笑顔の店員と夫を見比べ、状況がつかめない女性は、それでも素直に花束を受け取り、鮮やかな花々を茫然と見つめていたが。
「花言葉も、そのまま受け取ってくれ」
男性の言葉に、はっと顔を挙げた。
「わかっていたの?」
「店員さんに教えてもらったんだ。気が利かなくて申し訳なかった」
全てを理解した女性は、いつものように、穏やかな笑顔を浮かべた。目元の笑い皺が、いつもよりも深い。
「ありがとう……あなたにも、お礼を言わなくては。本当に、ありがとうございます」
「いえ、私はただ……」
店員は控えめに否定して、きっぱり言った。
「花を贈られて喜んでもらえる人が、一人でも多ければいい、それだけなんです」




女性の夫が他の女性にプレゼントするための花束だったので、愛の言葉を花言葉に持つ花を除くよう、女性は希望した。夫は除かれた花を集めた花束を花屋に頼み、それを花屋が女性に渡したので、夫から愛の言葉を持つ花束を贈られた女性は喜んだのだった。

— 束になったスープ

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