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創作文置き場

作成者:甘木
部屋名:創作文置き場
ルームキー:創作文置き場兼推敲場所
「ラテシンストーリー」関連で公式キャラクターのショートショートのような創作を書くための個人的な部屋でした。
Twitter(#ラテシン創作部)にて公開したものと同じものです。
後に公式ストーリー認定されたのが嬉しかった。(ラテシンwiki参照)
もっともっと書きたかった。

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【総発言数:3】
[310830]甘木
1
[17年03月07日 20:28]
[310101]甘木
【①発端】
やぁ、俺の名はライナー。つい最近のちょっとした何気ない世間話程度の話題だけど……聞いてみるかい?
実は先日、みんなでポーカー大会をしたんだ。あぁ、みんなって言うのは……
#b#俺=ライナー、シンディ、ラテナ、そしてロメロ兄妹の二人(アガピト・シルビア)の5人。#/b#
そして、ディーラー(カードを配る人)はポトフにお願いした。
無論、このゲームで実際のお金を賭けるわけにはいかなかったけど、
代わりに#b#「最下位になった者には罰ゲーム」#/b#というルールを設定した。その方が盛り上がるだろうと、ほぼ全員が賛同したからね。
そしてポーカー大会自体は非常に盛り上がったのだけど、どうも個人的に気になる出来事があってね。
全員のチップ数がなかなか拮抗していた、ゲームの中盤辺り。
俺とシンディが降りて、そのターンはラテナとアガピトとシルビアの三人が大量のチップをかけた大勝負になった。
その勝負の結果は僅差でシルビアの勝利。
これによって、今までほぼ全員が並んでいた順位に明確な差が生まれたんだ。
【シルビア>シンディ≒ライナー>ラテナ>アガピト】という感じにね。
そしてここで、ちょっと意外な展開が起こった。
その大勝負が終わった瞬間に、#red#アガピトが静かな声で「シルビア。そういうプレイスタイルは……あまり感心しないな……」と一言、呟いたんだ。#/red#
それに対し、#red#ラテナは「まあまあ、人それぞれのプレイスタイルっていうはあるからさ!ほら、よく言うだろ?勝負は時の運だって!キャハハ!」#/red#と、まぁ……なだめているつもりなのか、挑発なのか、判断が難しいことを言ってね。十中八九、ラテナの性格を考えれば後者だろうが。
かわいそうに、アガピトの意外な発言にシルビアもその時は非常に気まずい表情でうつむいていたな。
シルビアはそれ以降のゲームでは委縮してしまったのか、チップを賭ける枚数も目に見えて減っていたと記憶している。
しかし……ここでアガピトの言ったことがどうも引っかかるんだ。
たしかにシルビアは弱いカードにも関わらず大量のチップを賭けた「いわゆるギャンブル的」なプレイスタイルだったが、これは何もルール上問題ない。
そもそも、アガピトとラテナも同様……それどころか、そのシルビアのカードより弱いカードで「それ」をしているのだ。
それにも関わらず、なぜシルビアのプレイスタイルを否定するかのような発言をしたのだろう?
俺がそう疑問に思っていたのを察したのか、その時に隣に座っていたシンディが俺に話かけてきてね。
#red#シンディ曰く、「……まぁ、不思議に思うのはわかるけどね。あの子らしいと言えばあの子らしいじゃない?」だとさ。#/red#
その大会が終わった後、何気なくシンディとその時の話をしたんだ。
シンディ#b#「あぁー……そもそもアガピトがあの発言をした意味は……うん、じゃあそれを推理してみない?『罰ゲーム』も兼ねて、ね……!」#/b#
……というわけで、不本意ながらも#b#「アガピトの発言の意味を推理(ただし、ポトフ含むポーカー大会参加者から話をすることは禁止で)する」#/b#はめになったんだ。
……うん、シンディから罰ゲームをさせられていることからわかる通り、大会での最下位は俺だったんだ。
言い忘れたけど、罰ゲームの内容は一位を取った者が自由に決められるルールでね。
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【ポーカーの流れ】
1.配られたカードの強弱で競うゲームで、ターンごとに勝負をするor降りる(降参)を選択。降りればチップの損害は最低限に抑えられる。
2.勝負をする際に、賭けるチップ数を決める。無論、勝ったら参加者が賭けたチップは総取り、負ければ没収。多く賭ければ勝った時にリターンが大きいが、負けた時のリスクも大きい。
3.これを繰り返し、最終的に(今回は終了時刻の段階で)手元にあるチップ数で勝敗を決める勝負。
……と思ってくれればいいかな?

余談だけど、個人的にこのゲームの醍醐味は、仮に配られたカードが弱くてもハッタリを効かせて強いカードを持っているフリをしてチップを大量に賭けることで、相手を降ろすことも戦略として重要な心理戦もあるところだと思うんだ。(byライナー)

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【②思考】
さて、罰ゲームとは言え自分の本職は探偵である。
アガピトのシルビアに対して発した「そういうプレイスタイルは感心しない」発言の真意を探ってみた。

まず考えられるのは、#b#シルビアがそのプレイスタイルで勝ったことが、気にいらなかった#/b#。
これは考えづらい。確かにその勝負でアガピトは負けたが、それが原因で悔し紛れに発言したわけではないだろう。
アガピトはフェアな勝負で負けたからと言って人のプレイスタイルにケチをつけるような性格ではない。そもそも大前提として、アガピト自身(それとラテナも)同様のプレイスタイルをしているのだ。

次に考えられるのは、#b#シルビアがイカサマをしていることを発見し、警告した#/b#。
これも可能性としてはなくはないが、シルビアがイカサマをする性格かどうかも含めて少し根拠としては弱い。
カードを配っていたのは中立の立場であるポトフだし、仮に何かカードの印をつけるなどのイカサマであれば彼であれば見つけるのはたやすいだろう。
仮にシルビアがイカサマをしていて、それをアガピトが発見したのだとしたら、遠まわしに警告するのではなくその場ではっきりと全員にイカサマの存在を主張するだろう。
アガピトはそういった不正には、はっきりと対処する性格だ。

性格。ここまで考えて、ふとシンディの発言を思い出した。

#red#「……まぁ、不思議に思うのはわかるけどね。あの子らしいと言えばあの子らしいじゃない?」#/red#

俺は「あの子」はアガピトのことを言っているかと思ったが、そうではないのではないか……ラテナかシルビア?
ラテナがあの場で挑発のような発言をすることは、まぁ……性格上ありえるだろう。そういえば、その後のゲームではラテナは妙に顔に笑みを浮かべていたような気がする。たしか、彼女にしか声が聞こえない友の……ナガンという名だったかな。彼(?)のジョークでも聞きながらポーカーをプレイしていたのだろうか?

ではシルビアの方は……?

#b#……ポーカー……性格……罰ゲーム……勝負は時の運……あの子らしい……#/b#

……ん?あの発言の真意はもしかして……?


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【③真相-1】
真相は以下の通りである。

このゲームを始める際、シンディが「どうせ勝負をするなら、何か賭けるのはどうかな?」と提案した。
勝負事には何かを賭けた方が本気になれるだろうという考えからである。
シンディは「最下位になった者には、#red#1位になった者が決めた#/red#罰ゲームをする」というルールを提案。
確かにその方が盛り上がるだろうとほぼ全員が賛同した。
ここで唯一、ノーコメントだったのがシルビア。
実はシルビアはこの提案には内心では反対であった。というのも、自分はいいとして#b#敬愛する兄であるアガピトが最下位になって罰ゲームを与えられる状況になることは絶対に避けたいと思っていたためである。#/b#
しかし、アガピト本人はそのルールに賛同していたために、シルビア自身も表立って反対はしなかった。
そこでシルビアがゲーム中に取った行動は何か?
至ってシンプルでありながら、シルビアにとっての最悪の事態を避ける行動。
#red#わざと負けるようなプレイをし、自分が最下位になることで必然的にアガピトを最下位にさせないこと#/red#であった。
わざと負けようとしていることを悟られないように、序盤はそれなりに普通にプレイをした。
配られたカードが強い時には降りて、弱いカードの時には多くのチップを賭けて負けることで、どんどんチップを減らす……これで問題ないはずであった。

中盤になり、例の大勝負の時。
シルビアに配られたカードは全パターンのなかでワースト5にはなる弱いカードの組み合わせ。
普通にプレイしていれば望ましくないカードであるが、この時のシルビアにとっては違った。
なにせ、9割方負けてチップを消費できるカードなのだ。
更にシルビアにとっては幸運なことに、そのターンでラテナとアガピトがチップを大量に賭けていた。
#red#(二人があれほど多くのチップを賭けているのであれば、きっと強いカードであるはず……つまり、ほぼ確実に負けることが出来る……)#/red#
そう考えたシルビアは、負けるために自分も大量のチップを賭けた。
しかし……ポーカーは運が絡むゲームである。どれほどプレイに気を使っていても、運次第で負けてしまうことは多々あるのである。
逆に言えば、#b#わざと負けてチップを減らそうと賭けても、逆に勝ってしまうことも十分ありえるのである。#/b#

勝負は僅差でシルビアの勝利。

ラテナとアガピトのカードはそれぞれ、さらに弱いカードであった。
#b#実は二人とも、弱いカードでもあえて大量のチップを賭けて強いカードであるかのように思わせて、相手を降ろそうとする戦法を取っていたのだった。#/b#(続く)

【③真相-2】
この勝負の結果で、それまでほぼ横並びだったチップ数に大きな差ができた。

【シルビア>シンディ≒ライナー>ラテナ>アガピト】

結果的に大量のチップを賭けた勝負に#b#「勝ってしまった」#/b#シルビアはこれまでにないほどに戸惑った。

ライナーは、後のアガピトのセリフによってシルビアが「非常に気まずい表情でうつむいていた」と記憶していたが、実際は「#b#自分が勝ってしまったために兄が最下位の状況になってしまった#/b#」というシルビアの心情が思わず出たものであった。
そして、勝ったにも関わらずそういった表情を隠せないシルビアの不自然さに、アガピトとラテナ、そしてシンディの三人は確信した。
#b#シルビアはわざと負けようとプレイをしている……おそらくは兄であるアガピトを最下位にさせないため……ということに。#/b#

次の瞬間、アガピトが静かな声で#red#「シルビア。そういうプレイスタイルは……あまり感心しないな……」#/red#と一言、呟いた。
無論、その発言の意図は、#b#わざと負けようとプレイするのは感心しない#/b#という意味であった。
一方でラテナの方は、#b#わざと負けようとしているにも関わらず思いがけず勝ってしまったこと、しかもよりによって最下位にさせたくない兄のアガピトを自らの手で最下位にしてしまっているこの状況……超面白い!#/b#と、内心面白がっていたために出た台詞が、#red#「まあまあ、人それぞれのプレイスタイルっていうはあるからさ!ほら、よく言うだろ?勝負は時の運だって!キャハハ!」#/red#という言葉であった。サディスト精神ここに極まれり。
そして、アガピトの発言を不思議に思っていたライナーに対してシンディが言った言葉。

シンディ「……まぁ、#red#(わざと負けるプレイをするということを)#/red#不思議に思うのはわかるけどね。あの子#red#(シルビア)#/red#らしいと言えばあの子らしい#red#(=アガピトを最下位にしないため、わざと自分が負けようとする性格)#/red#じゃない?」

シンディはアガピトの発言を不思議がっているライナーに対し、#b#シルビアがわざと負けようとしていること#/b#について納得していないのだと判断したための上記の発言であった。
そしてアガピトの発言以降、シルビアがライナーから見て「それ以降のゲームでは委縮してしまったのか、チップを賭ける枚数も目に見えて減っていた」理由。
これは最下位になろうとしたシルビアの心情に変化があったからである……と言っても、シルビアの本質はなんら変わっていない。
中盤でこれほどまでに勝ってしまった以上、もうここから自分が最下位になることが難しいと考えたシルビアは、逆転の発想をした。
「最下位になった者には、#red#1位になった者が決めた#/red#罰ゲームをする」というルールとはつまり、
#red#万が一にアガピトが最下位になったとしても、自分がこのまま1位でいれさえすれば、他者からアガピトへ罰ゲームが与えられることはないということである。#/red#
そのため、今度は出来る限りチップを減らさないプレイスタイルに変えたのである。(続く)

【③真相-3】
しかし、この手のゲームはやはり思い通りにはいかないもの。
最終的には1位はシンディになったのであった。
……幸いにも(?)最下位はライナーであったために、シルビアは内心ほっとしたのだが。
そして大会終了後、シンディはライナーがアガピトの発言の意図を理解していなかったことを知る。
そこで1位のシンディからライナーへ与えた罰ゲームの内容は……。

【#b#大会参加者から話を聞くことなく、アガピトの発言の意図を推理して当てて見せること#/b#】であったのだ。

【追記情報】
・シルビアは降り続ける方法で確実にチップを減らせるが、アガピトが勝負に出て負けたことでチップが減る方が早い場合、最下位になれるとは限らない。そのため、出来る限り自らチップを減らすために弱いカードで大量のチップを賭けて負ける必要があった。
・ラテナは中盤以降、妙に笑みを浮かべてプレイをするようになった。ロメロ兄妹の状況を楽しんでのことだが、ライナーからは「またナガンと話しているのか?」程度にしか思われていなかった。
・ポトフは徹底してディーラーとしてカードを配る以外のことはしなかった。真相に気付いていたかどうかも不明。「ルール違反をしていない以上、何も問題なし」として、知ったうえでスルーしていた可能性もある。
・ライナーはポーカーをする際にプレイヤーの表情よりも賭けたチップや相手の思考時間からカードの強弱を読んでいた。そのため、他の三人よりもシルビアの表情の気付くタイミングが遅れたために、わずかに上記の記憶違いをした。

[17年02月28日 19:15]
甘木さんが入室しました。
[17年02月28日 19:15]