6/23 秘密の部屋にてリニューアル後の改善案を募集する『使いやすいサイトを目指す部屋(key:新ラテシン)』を作成しました。説明文をよく読み書き込みましょう。

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彼女の涙「44ブックマーク」
校の前でバスに乗った女の子は、バスが発車しないうちに泣きながらふらふらと降りてきました。どうしてでしょう?

(SPを黒井由紀さんにしていただきました。とってもありがとうございます!)

15年06月19日 19:59
【ウミガメのスープ】 [芳香]

いいね!(味が)、とってもありがとうございます……!




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校の前にやって来た献血バス。O型が足りませんとの係員さんの呼び掛けに、だったら献血してこようかなと女の子は乗り込みました。

受付をして、用意された事前質問に答えていって、問診をされ、血圧も測ってもらい、いざ。
と思ったら、「あらっ、あなたA型なんですね」と係員さんがちょっと驚いたように何気なく言って、それを聞いた女の子は固まりました。

女の子の両親はいずれもO型で、O型からはA型の子供はうまれないはずなのに。

そんな、どうして? お父さんの浮気、お母さんの? それともわたしは、ほんとうはどっちの子でもないの? 十八年間育ててくれたお父さんとお母さんは、わたしのお父さんとお母さんじゃないの?

茫然としながらも採血を済ませ、ふらふらと覚束ない足取りでバスを降りる一秒前、ぽろりと女の子の目から涙が落ちました。



そしてその日の夜です。家に帰った女の子は、夕食を食べながら切り出しました。

「今日、献血に行ったんだけど」

お父さんとお母さんは、ぎくりとしたように動きを止めました。

「わたし、ずっとO型だと思ってたし、お父さんもお母さんもそう言ってた。でも、お姉さんが、A型ですって」

お父さんとお母さんは顔を見合わせて、それから「黙っててごめんなさい」とゆっくり話してくれました。
彼女はお母さんの大親友から産まれたこと。大親友、つまり女の子の本当の母親は女の子が一歳のとき、その夫、つまり本当の父親と一緒に事故で亡くなってしまったこと。駆け落ちをした母親と父親には頼れる親戚もおらず、お母さんは大親友の忘れ形見をその手で育てると決めたこと。お父さんも賛成して、十七年間、女の子を二人で大切に育ててきたこと。

「確かに最初は、親友の子供だからって理由で引き取った。でもね、もうあなたは私達の子よ。紛れもなく、私達の大事な娘よ」

話を聴いて、女の子はバスを降りたときとはまた違う気持ちで泣き出しました。まだ細い、けれどとても大きくなった肩をお父さんが抱き寄せます。お母さんは女の子の背中を撫でながら、「今度アイツのお墓参りいこうか、『娘はもらったって悔しがらせてやる』」、とささやいて、涙声で笑いました。

めでたしめでたし。

要約解説
#big5#「献血バスにて、検査で自分の本当の血液型が親から産まれるはずのないものだとしった女の子は、自分が今まで両親だと思ってきた人達の子供ではないと悟り泣いてしまった。」#big5/#
皆さんはお昼に何を食べました?「44ブックマーク」
カメオくん、そろそろ昼にしませんか?」
ウミオくんの声を聞いて、ふと時計を見るとちょうどいい時間だった。
「いいですね、場所はいつもの”ラテシン”で?」
出てすぐの場所にあるレストラン”ラテシン”は、日替わりのメニューが多くて飽きがこないので、僕たちは足繁く通っている。
彼は少し考えるそぶりを見せた後、にっこりと頷いたので、店へ向かった。

常連の僕たちがテーブルに座ったのを見た店員は、いつも通り日替わりメニューについて説明をしてくれた。
「じゃあぼくはチキンカレーにしようかな」
ウミオくんはいつも即決だ。僕は少し悩んで、昨日の夜少し飲みすぎて胃もたれもするので、一番軽そうなものを選んだ。
「ウミガメのスープを一つ、あと水を」

注文したものは同時にやってきた。
手を合わせて、一口スープを口に運んだところで、僕は自分の犯した過ちに気がついた。
顔を上げると、ウミオくんがニヤリと笑っていたので、僕はもうどうすることもできないと悟った。

僕の犯した過ちとは一体何であろうか?
15年11月27日 00:07
【ウミガメのスープ】【批評OK】 [letitia]



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人は朝からずっと「5・7・5」で喋るゲームをしていたのだ。
ウミオが店を決める際に少し考えたのは、5・7・5に当てはめて提案できる店が他にないかどうかだった。
カメオが水を頼んだのも、5・7・5にするためだ。二人は常連なので何も言わなくとも店員は飲み物をオーダーしなければ水を持ってきてくれる。
二人は慎重に会話していたが、料理がテーブルに運ばれた時、カメオの口から会話ではない、ただの習慣の一言が飛び出した。「いただきます」である。
スープを一口食べてから失敗に気がつき、今からでも後に言葉を付け足して無理やり5・7・5っぽく誤魔化そうかと思ったが、ウミオの表情を見て、カメオはごまかしがきかないことを悟ったのだ。

おそらく、昼代はカメオのおごりになるであろう。

要約【二人は5・7・5で会話する遊びをしていて、カメオはいただきます、と言ってしまった。】
毒殺と冤罪「44ブックマーク」
る女の部屋で、男の死体が発見された。男の死因は、どうやら毒物によるものらしい。女は警察に逮捕されたが、やがて「男は殺されたのではなく、実は自殺だったのではないか」という疑いが強まった。このことは一部マスコミでも報じられたが、警察が女を釈放することはなく、それを非難する者もいなかった。何故だろう?
16年09月16日 18:12
【ウミガメのスープ】【批評OK】 [az]



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は、博物館からミイラを盗み出した窃盗犯。ナントカという文明のナンタラという王のミイラが好きで好きでたまらないという女は、ついにそんな大それたことをやってのけたのだ。しかし、女は防犯カメラにばっちり姿を捉えられていたので、家宅捜索の結果盗んだミイラを発見され、あっさりお縄となった。

ナンタラという王は当時の王朝の権力争いに巻き込まれて毒によって暗殺された、というのが今までの通説だったが、最近ある学者が改めて調査したところ、今まで見落とされていた古文書に王が実は自ら命を絶ったことを仄めかす記述があることがわかった。通説を覆す発見は一部マスコミでも報じられたが、当然、だからと言って女の窃盗罪が変わるわけではない。
温かい方程式「43ブックマーク」
宙船に乗り込み、地球を出発した男。
彼の仕事は、ある星に物資を届けることだった。
ところが、彼の知らぬ間に、少女が宇宙船に忍び込んでいたのだ。
宇宙船には、もとより一人分の食糧しか用意されてない。
少女が増えた分を考慮して計算し直したところ、どう節約しても二人が目的地まで到着するのは不可能だとわかった。
通常であれば、密航者である少女を宇宙へ放り出すところだ。
しかし、最終的には男が宇宙へ放り出された。

どういうことだろう?
14年09月19日 21:26
【ウミガメのスープ】【批評OK】 [とかげ]

スープde方程式もの




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は一人で宇宙船に乗り込み、地球を出発した。
俺の仕事は、ある星に――そう、資源の乏しい「ある星」に、物資を届けることだった。
ぐんぐん遠ざかっていく地球を、宇宙船の窓から眺めていると、ふいに後ろから物音がした。
慌てて振り返ると、そこには見知らぬ少女がいた。
宇宙船には俺一人で乗ったはずだ。
「何故……?」
少女は固い表情で、俺を見つめ返す。
「ごめんなさい……兄に会いたくて」
「兄?」
「あの星へ行くのでしょう? 私の兄がそこにいるの。操縦室で、目的地を確認したの」
なんということだ。
そこまでして彼女が兄に会いたがる理由はわからないが、とんでもないことになったことだけは、徐々に理解し始めていた。
「確かに目的地はある星に設定してある」
ここに二人いるのはまずい。大変まずい。
「だが、それは本当の目的地じゃないんだ。第一、その星まで到着するためのワープ機能が、この船にはないんだ」
そう、ただうまく宇宙へ飛び出すために、仮の目的地を入れただけだったのだ。
「君はその星には行けない」
「……えぇっ?」
少女は目を見開いて動揺している。そりゃあそうだろう。密航の罪まで犯して、目的の星まで行けないなんて。
「じゃ、じゃあ、戻って! 今すぐ地球へ戻ってよ!」
「それも、できない」
この瞬間が、出発にはギリギリのタイミングだったのだ。これ以上早いと、目的地までの燃料や食糧が積み切れなくなる。そしてここで戻れば、間に合わなくなる。
「戻れば物資を届けるのに間に合わない。君一人のために、大勢の人を犠牲にするのか?」
しかし……戻れないということは。困ったことになった。
食糧は、一人分しか積んでいないのだ。



ショックで泣き出した少女は、うるさかったが放っておいた。
しばらくすると泣き疲れて眠ってしまったが、その無防備さが返って俺には辛かった。

俺は数学者だ。
自分で言うのもおかしいが、天才的な頭脳を持っており、あらゆる功績を挙げていた。
しかし……俺は、所詮偏屈な学者だった。
ある重大な事実に気づき、その計算の結果を示してみても、世間は理解しようとしないし、興味を持とうともしなかった。
自分の危機感を人に伝えようにも、俺には数式で示すことしかできない。
同じ数学者達も、俺の考えには賛同してくれなかった。俺が示す方程式の意味を理解できる人間が、数学者の中にさえいなかったのだ。
俺しか知らない事実……つまり、これは俺の、俺しかできない仕事なのだ。
そう考えて、秘密裏に物資をかき集め、ありとあらゆる類の資料を宇宙船に詰め込んだ。
何度もシミュレーションを重ね、燃料や、俺の食糧の必要量を計算した。
思いつく限りの状況を想定し、最善を尽くして準備をした。
なのに……このイレギュラーだ。

とにかく計算をしよう。無理だとわかればそのときは――俺の思惑など知らない彼女は、まだ眠っている。
そのときは……俺か彼女が、宇宙へ放り出されることになる。


目覚めてはまた泣き、泣き疲れて寝て……一日ほど繰り返してから、ようやく落ち着いてきた少女に、とにかく状況を説明することにした。
「俺には仕事がある。必ず成し遂げなければならない仕事だ。このまま目的地へ進む。まずこれに納得できないなら、君を宇宙へ放り出すしかない」
俺の言葉に、少女はただ頷いた。彼女の状況は不幸だし、同情もするが、彼女一人を優先するわけにもいかないのだ。
「この宇宙船には、俺一人が目的地まで辿り着けるだけの食糧がある。しかし、計算したところ、どんなに節約しながら食べても、二人とも生きて目的地まで着くことはできない」
ぴくりと少女の肩が動いたが、構わず続ける。
「俺一人が生き残るにはこれが限界だと、わかった時点で――」
その先は、聞かなくてもわかるだろうけれど、しっかり言っておく。
「――俺は君を宇宙へ放り出す」
さあっと青ざめる少女。
「何か質問はあるか?」
しばし沈黙したのち、遠慮がちに、少女は聞く。
「目的地には、いつ着く予定なの?」
尤もな質問だ。俺は手元の計算結果を見ながら答える。
「37年4ヶ月と11日…いや、もうすぐ出発してから24時間になるから、10日か」



それから、俺と少女は宇宙船の中で共同生活を始めた。
兄の話を彼女はしなかったし、俺も聞かなかった。兄どころか、家族にも友人にも会えなくなってしまった彼女を、どう慰めて良いか知らなかったし、慰める必要があるのかどうかも俺はわからなかった。
数式にならない物事は、俺には理解しようがない。
宇宙船では一人で数学をしようと思っていたのだが、意外なことに少女は数学に興味を持ち、そのうち彼女に数学を教えることになった。
数学くらいしかやることがない船内で、彼女はみるみる知識を吸収していった。
十年経った頃には、彼女に自分の理論を話して聞かせられるまでになった。俺が危惧したこと、それを表す数式、解決のための俺の行動。
地球では誰も理解してくれなかった話を、宇宙で出会った少女は理解してくれた。
もはや少女とは呼べない年齢になっていたが、俺の話を真剣に聞く彼女のまなざしは、初めて出会った頃と寸分も変わらなかった。


「良かった。間に合うようだ」
地球を出発した頃、既に40代だった俺は、無重力の影響で筋力が衰えてしまう宇宙で、そう長く生きられるはずがなかった。
軌道に乗ればなんとか物資は到着する。途中で俺が死んでも、何も到着しないよりはマシだと、そう考えて出発した。
しかし……彼女がいる。彼女がやり遂げてくれるならば、より確実に、より有用な物資や資料を届けられる。
宇宙に出て30年。もはや身動きも取れなくなった身体だったが、そんなことはどうだっていい。俺の計算に狂いはない。
「後は、任せた」
もはや中年となった元少女は、目に涙をためながら、うなずいた。
「頼む……」
俺がこのタイミングで死ねば……残り一人分の食糧は、目的地までなんとか足りる。
「俺の死体は、宇宙へ放り出してくれ……腐敗したら君の身体にも悪いし、物資に影響があってもまずい」
彼女は俺の手をしっかり握る。握り返す力は、俺にはもう、ない。
「地球を、頼む……!」
環境破壊が進み過ぎた、30年前の地球。俺は計算結果を示して散々主張した。しかし誰にも相手にされなかった。このままでは天変地異が起こり、人類は滅亡への道を歩むことになると、何度言っても理解されなかった。
それでも、俺は地球が、大事だったのだ。
人間嫌いの偏屈な学者が、笑える話だが、それでも俺は……

この宇宙船は、ちょうど地球の環境が落ち着く頃に到着する手はずになっている。
どれだけの人間が生き残れているかわからないが、俺のシミュレーション結果では、原始的な生活に戻らざるを得ない状況だと予測された。
この宇宙船の物資が……食糧や動植物のサンプル、生活用品、そして、人類の知恵――科学の成果が、生き残った人間の希望になるはずだ。

薄れゆく意識の中、彼女が静かに泣き出したことだけは理解できた。
親子以上に歳の離れた彼女への感情を、どう表現していいか、よくわからない。
わからないけれども……


君に教えた、俺の方程式は、温かかっただろうか?

END

#b#男が向う星は「未来の地球」。数年のうちに人類が滅亡寸前となることを予測した男は、宇宙船にあらゆる類の資料や物資を詰め込み、宇宙へと逃げ出した。地球の環境が落ち着くまでにかかる時間を計算し、それまで持つ一人分の食糧を用意したが、数十年という長い年月だったので、男は途中で死ぬ可能性が高かった。そこで、二人で食糧を消費できるギリギリの年月まで待ち、それを過ぎても自分が死ななかったら、少女を宇宙へ放り出すつもりだったのだ。結局男は食糧が不足する前に死ぬことになったので、残りの食糧を少女に譲り、物資の輸送を彼女に託した。死体を船内に置けば腐敗し物資や彼女にも悪影響を与えるので、宇宙に放り出すよう希望した。/b#
このすばらしい世界に祝福を「43ブックマーク」
は天才大学生である。今日も自宅の部屋で研究に余念がない。

窓の外を見ると公園がある。毎日ある時刻になると決まって一人の女子高生がやって来る。
そして15分ほどすると彼氏が合流し、キャッキャウフフするのだ。

ほほえましくリア充爆発しろと思っていると、心配性の母親がやってきて、
「ヒロシ!また部屋に閉じこもってるの!たまには運動でもしてきたらどう?!」と言う。

……うん。ここまでを読んで、君は俺をただのオタクか引きこもりと思ったな?
よかろう。前置きは終わりだ。

俺は本当に天才だ。その証拠として、俺が作ったこのタイム・ビュー装置を見るがいい。
見かけはただの眼鏡だが、これを装着すると、なんと過去の世界が見られるのだ!
……まあ、ある種の制限がかかっているが。

残念ながら、今のところ見られるのは、日露戦争に従軍したとある若き軍人の周辺に限られる。
出征、親兄弟との涙の別れ、そして戦死。
目の前にホログラムのように浮かび上がるそれらは興味深いものだが、なにしろ見える範囲が狭すぎる。

しかしそれも今日までだ。研究の結果、とうとうタイム・ビュー装置Ver.2が完成した。
これで大幅に機能が拡張される。

さあ、装着しよう……!


その直後。
窓の外を見ていた俺は、驚きのあまり「おおおお!!??」と大声を出すことになった。
その声を聞きつけて母親がやってくる。俺はまた「おわああ!?」と叫ぶ。

気を動転させて家を飛び出し、歩きついたのは見慣れた町並み。
いつもの店、いつもの道。
いつものようにそぞろ歩きする人々。腕を組んで歩くカップル、親子連れ。

俺はそこに広がる光景、「その多さ」に茫然と立ち尽くし……そして涙を流したのだった。


「俺」は何を見たのか。説明せよ。


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SPはシャルロッテさん(初SP)にお願いいたしました。長時間にわたるアドバイスありがとうございました!

15年06月24日 21:00
【ウミガメのスープ】【批評OK】 [ゴトーレーベル]

イイネ! & MVS、本当にありがとうございます!




解説を見る

のタイム・ビュー装置は、実は「前世を見る装置」。
今までは、自分の前世(日露戦争の軍人)しか見ることができなかったが、
Ver.2で他人の前世も見られるようにした。

窓の外を見ると、いつもの女子高生がいる。
さっそく女子高生の前世を見ると、江戸時代の農民の女だった。

生活は楽ではなく、身を粉にして働く日々を送っていた。
しかし、無骨ながらも心優しい男と夫婦になり、苦しいながらも幸せな生活を送っていた。
しかしある日、夫が急な病に倒れる。医者にかかる金などあるわけもなく、
おろおろしながらも必死に看病するが、まだ若い夫はその甲斐なく翌日に息を引き取ってしまう。

この時代ではよくあったことだろう。
とはいえ、夫の遺骸にすがりつき号泣する女の姿に心を痛めていると、公園にいつもの彼氏がやってきた。

女子高生にいつものように声をかける彼氏の前世を見ると……
なんと今見たばかりの、急死した若い夫その人だった。

あまりの偶然に声を出して驚いていると、母親がやってきた。
その母親の前世は、……俺の前世の軍人の母親ではないか!

これまでこの母親は何度も見た。出征前の別れ、俺の前世の軍人の手を握り締めて
「武運を願います」と言いながら、こらえきれない涙をあふれさせていたその姿を。


動転して俺は家を飛び出す。

その俺の目に映った街の光景。

寄り添い歩く恋人や家族たち。

その全員ではない。決して全員ではないが……見渡したところ、半分か。もっとか。
現世での恋人は、現世での家族は。
前世でも恋人であり、家族だった。

あそこにいるのは、相思相愛になりながらも、身分の違いで無理やりに引き離された
江戸時代の若侍と商人の娘だろう。

こちらにいるのは、いつの時代だろう、戦地で妻と幼い子供が写った写真を握り締めて
息絶えようとしている兵士と、その写真に写っている妻と子だ。


来世の再会を願うという表現はある。しかし、それは「はかない希望」というのと同義だと思っていた。

でも、そうではなかった。
再びめぐり合う人々は、こんなにもいたのだ。


――大事な人への思い、もう一度会いたい、寄り添いたいという思いは、なくならない。


タイム・ビューの視界の中、現世と前世、二重写しになって楽しげに寄り添う恋人たち、親子連れ。

それを見ているうちに、流れ始めた涙でその光景がぼやけ……そして俺はいつしか心の中で叫ぶ。


――このすばらしい世界に祝福を。


【要約】
タイム・ビュー装置は前世を見る装置。
Ver.2で他人の前世も見られるようになったが、
家族や恋人たちは、前世でもそのような関係であることが
想像以上に多いことを見て、俺は感動した。

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