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「救いの水瓶」「39ブックマーク」

[黒井由紀] 2015年01月20日21時32分
、どこかにあった小さな町のお話。
その町には、数年ごとに砂嵐がやって来るという特徴がありました。
砂嵐が来ると、それから数カ月、生活のあらゆることが困難になるので、町の人々は、協力して、色々な生活物資を備蓄することにしていました。
ある日、砂嵐対策の備蓄のため、町の広場に大きな樽が置かれ、町人達は皆、水瓶いっぱいの水をその中に注いで行きました。
数年後、砂嵐から避難した先で、あの日の樽が開けられました。
その中に湛えられた水を見た町の人達は、一様に驚きました。
一体なぜ?


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の日、町の広場で集めていたのは、水ではなく、腐りにくく栄養もある、ワインでした。
ところが、その町はあまり豊かでなかったこともあり、皆、こう考えました。
うち一軒くらい、水を入れてもバレないだろう、と。
そして、皆が同じことを考えて水を持っていった結果、その樽に溜まっていたのはワインでも何でもなく、ただの水でした。
当然、町人達は、自分の目論みが外れたことに驚愕し、その後、口を噤んだでしょうね。

「不親切な鋏」「38ブックマーク」

[プエルトリコ野郎] 2013年03月07日18時19分
サミを買おうか買うまいか、悩んでいた男。
「そんなに必要でもないか…」
結局、男はハサミを買わずに店を出て行った。

その日、一ヶ月前に水とガムを買わなかった事を後悔する事になる。

どういうことか。


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を買おうか買うまいか、迷っていた男。
「そんなに必要でもないしなぁ…。はさみなんてほかの物でも代用できるのに。金払うほどの品物じゃないよなぁ…ケチケチしやがって。ただで譲ってくれたっていいのに。」
男はグチをこぼしながら、はさみをバッグに滑り込ませ、お金を払わずにその店を後にした。

しかし、その犯行が店に見つかってしまう。
男が万引きをするのはこれで三回目。以前にも水とガムを万引きしたのだ。
その時は一回目だったため厳重注意で済んだが、何回も盗んでいるならばそうはいかない。
男は逮捕され、水とガムを盗んだ事を後悔した。
そんなんなら鋏万引きするなよ…

「ハッピーソイソース」「38ブックマーク」

[なさ] 2015年08月18日21時50分
宅の醤油が切れていたことを思い出した女は
スーパーの調味料コーナーに行くことにした。
しかし醤油を買うわけではないのだという。

一体何故だろうか?



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親とはぐれ、スーパーで迷子になってしまった少女。
いま母親がどこにいるのか見当はつかないが、少女は自宅の醤油が切れていたことをふと思い出した。
きっとお母さんは醤油を買いに来る、そう思った少女は嬉しそうに調味料コーナーに向かって走っていった。

「ウミガメのスープ ~Ratter版ver2~」「37ブックマーク」

[Ratter] 2012年11月23日23時52分
る女の前に一人の料理人がスープを差し出した。
女はスープを一口飲んだところで止め、
料理人にこう言った。

女:「これはウミガメのスープ?」
料理人:「はい、おっしゃるとおりウミガメのスープです・・・」

料理人の答えを確認すると女は帰っていった。
その後、料理人が自殺した。

何故でしょう?


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残酷な描写がありますので、注意してください。








かしむかし、大陸の中央の山岳地帯にある王国に
一人の女王様がおった。

即位して数年の間はまじめに政治に励んでいたのだが
長年の平和に飽きてきたのか、だんだんと彼女は変わっていった。

贅沢な暮らしをするようになり、民に重税を課し、
逆らうものはためらいなく虐殺していくようになった。

もはや暴君となった彼女には誰も逆らうこともできなくなっていた。

そんな圧政が続いたある日、1人の宮廷料理人が女王に意見を述べた。

「女王様に申し上げます。民は重税に苦しんでおります。どうか昔の優しき女王様にお戻りいただけないでしょうか」

それに対し、女王はこう答えた。

「ほう。わらわに意見するともうすか。
本来ならば、この時点で一族郎党皆殺しにしてやるところであるが・・・
わらわはとてもとても優しき女王じゃ。
そなたにチャンスをくれてやろう。

わらわが、一度も食べたことのない料理を持ってまいれ。
わらわがその素材を当てることができなければ、ソナタの勝ちじゃ
願いを聞き届けてやろう。
だが、わらわが素材を言い当てたならばソナタの負け、
あるべき通り、一族郎党皆殺しじゃ。

チャンスは三度くれてやる。せいぜい励むが良い」

こうして、料理人は女王がまだ食したことのないであろう素材を探し求めることとなった。

1度目は、愛犬家である女王なら食べたことのないであろう犬肉料理を差し出した。
だが女王は答えた。

「ふむ。これは犬肉のステーキじゃな?はるか東方の国に出向いた時に食したことがある」

2度目は、山国であるこの国では食する機会もないであろう海亀を試してみた。
だが、やはり女王は答えた。

「これはウミガメのスープ?珍味ではあるがさして珍しいものでもないのぅ」

次に失敗すれば、自分のみならず一族が皆殺しにされてしまう。
困り果てた料理人は、首をつって自殺することにした。

梁からぶら下がる料理人の前には1通の手紙が置いてあった。

~~手紙の内容~~
親愛なる息子にして一番の弟子であるラテシンへ
力及ばずこのようなことになったことを許して欲しい。
だが、残されたお前に秘策を授ける。

いまお前の目の前にぶら下がっている肉塊をスープに仕立てるのだ
使う肉以外のレシピはウミガメのスープと同じで良い。
女王といえど、さすがに人肉を食したことはないだろう。

いや、もしあったとしても、家臣たちの前ではさすがに
【人肉を以前食したことがある】とは言うまい
~~~~~~~~~

料理人は女王に食されるために首をつったのだった。

「彼女の涙」「37ブックマーク」

[芳香] 2015年06月19日19時59分
校の前でバスに乗った女の子は、バスが発車しないうちに泣きながらふらふらと降りてきました。どうしてでしょう?

(SPを黒井由紀さんにしていただきました。とってもありがとうございます!)




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校の前にやって来た献血バス。O型が足りませんとの係員さんの呼び掛けに、だったら献血してこようかなと女の子は乗り込みました。

受付をして、用意された事前質問に答えていって、問診をされ、血圧も測ってもらい、いざ。
と思ったら、「あらっ、あなたA型なんですね」と係員さんがちょっと驚いたように何気なく言って、それを聞いた女の子は固まりました。

女の子の両親はいずれもO型で、O型からはA型の子供はうまれないはずなのに。

そんな、どうして? お父さんの浮気、お母さんの? それともわたしは、ほんとうはどっちの子でもないの? 十八年間育ててくれたお父さんとお母さんは、わたしのお父さんとお母さんじゃないの?

茫然としながらも採血を済ませ、ふらふらと覚束ない足取りでバスを降りる一秒前、ぽろりと女の子の目から涙が落ちました。



そしてその日の夜です。家に帰った女の子は、夕食を食べながら切り出しました。

「今日、献血に行ったんだけど」

お父さんとお母さんは、ぎくりとしたように動きを止めました。

「わたし、ずっとO型だと思ってたし、お父さんもお母さんもそう言ってた。でも、お姉さんが、A型ですって」

お父さんとお母さんは顔を見合わせて、それから「黙っててごめんなさい」とゆっくり話してくれました。
彼女はお母さんの大親友から産まれたこと。大親友、つまり女の子の本当の母親は女の子が一歳のとき、その夫、つまり本当の父親と一緒に事故で亡くなってしまったこと。駆け落ちをした母親と父親には頼れる親戚もおらず、お母さんは大親友の忘れ形見をその手で育てると決めたこと。お父さんも賛成して、十七年間、女の子を二人で大切に育ててきたこと。

「確かに最初は、親友の子供だからって理由で引き取った。でもね、もうあなたは私達の子よ。紛れもなく、私達の大事な娘よ」

話を聴いて、女の子はバスを降りたときとはまた違う気持ちで泣き出しました。まだ細い、けれどとても大きくなった肩をお父さんが抱き寄せます。お母さんは女の子の背中を撫でながら、「今度アイツのお墓参りいこうか、『娘はもらったって悔しがらせてやる』」、とささやいて、涙声で笑いました。

めでたしめでたし。

要約解説
#big5#「献血バスにて、検査で自分の本当の血液型が親から産まれるはずのないものだとしった女の子は、自分が今まで両親だと思ってきた人達の子供ではないと悟り泣いてしまった。」#big5/#