まだまだ寒さ厳しいこの季節。
でもでも、こんな時だからこそ頭フル回転であったまる、正解を創りだすウミガメ日和です!!
以下問題文
~~~~~~~~~~~~~~~~
記者カメコは、
近所で催された小さなイベントに参加していた。
イベントは大盛りあがりのまま閉幕。結果こそふるわなかったものの、カメコは満足して帰路についた。
けれども翌日カメコが全国版の新聞を見ると自分の顔がでかでかと
一面記事を飾っていたという。
なぜ??
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
この問題には解説を用意しておりません。皆様の質問がストーリーを作っていきます!!
以下のルールをご確認ください
【ルール】
#####要素募集フェーズ#########
出題直後から質問を受け付けます。
皆様から寄せられた質問の中から、出題者(滝杉こげお)が
15個、無作為にお応えし、良質化します。
※良質としたものを以下【要素】と呼びます
※良質以外の者は「YesNo?どちらでも構いません。」とお応えします。こちらは解説に使わなくても可 です。
各要素を含んだ解説案をご投稿ください。
※また、矛盾が発生した場合や、あまりに条件が狭まる物はMC権限で採用いたしません。(矛盾の場合は前者優先)
矛盾例)田中は登場しますか?&今回は田中は登場しませんよね? 前者優先
狭い例)ノンフィクションですか? 不採用
狭い例)登場キャラは1人ですか? 不採用
狭い例)ストーリーはミステリー・現実要素ものですよね? 不採用
など
その後、選ばれた要素を取り入れた解説の投稿フェーズとします。
なお、一応要素が揃った後、まとめもに要素を書き出す予定です。
#####投稿フェーズ#########
解説投稿フェイズでは、要素に合致するストーリーを考え、質問欄に書き込んでください。
とんでもネタ設定・超ブラック真面目設定、言葉遊びなどなどおすきなようにお創りください。
15要素入っていることが、後で見て分かりやすいほうがありがたいので、投稿される解説では、それぞれの要素に対応する部分に番号を振ることをお勧めします。
また、質問欄への投稿になりますので、誰かの投稿中(複数質問に分けて投稿される方もいらっしゃいます)に割り込んでしまうことを避けるため、投稿解説が仕上がってから一度に投稿する、投稿解説の終わりには終わったことが分かるような言葉を付ける(「終」でも「了」でも「END」でも、終わりだと分かればなんでも構いません)ことをお願いいたします。
なお、質問欄の文字数制限は全角300文字です。
(ただし、長文投稿にチェックを付けた上で一度質問し、その後編集すると、もっと入るようになります。)
また、各投稿の一番最初の質問は良質化させていただきますので、タイトルと本文を分けて投稿することをお勧めします。
※説明が不十分な部分がありますが、過去の「正解を創りだす」もぜひご覧ください。
魅力のある銘作(迷作?)・快作(怪作?)等いろいろ先例がございます。
#####投票フェーズ#########
投稿フェーズの締め切り時間が来たら、ヒント欄で投稿フェーズ締切りと投票フェーズ開始を宣言します。
投票フェーズが開始されたら、質問欄の「出題者にのみ表示」機能で最も好きな解説(タイトルorその解説の始まりの質問番号をお書きください)と最も組み込むのが難しかった要素(要素の番号(質問番号ではありません)をお書きください)を投票してください。
投票例
解説:??(質問番号)【???(タイトル)】
要素:要素?番
■時間割
・要素募集期間
出題~15個要素が揃うまで。
・投稿期間
15個揃ったあと~2月4日(水)23:59
・投票期間
2月5日(木)0:00~2月6日(日)23:59
そして今回は、以下3賞をご用意いたしました。
なお、見事シェチュ王になられた方には、次回の【正解を創りだすウミガメ】を出題していただきます。
■最も好きな解説に投票
・最優秀作品賞(投稿毎 別々にカウント)
・シェチュ王(投稿者毎 でまとめてカウント)
■最も組み込むのが難しかった要素(もしくは投稿してない人は、難しそうな要素)に投票
・最難関要素賞(最も票を集めた要素に与える賞)
なお、質問欄の文字数制限は全角300文字?のようです。
(でも編集すればもっとはいります。まあ、やや仕様バグ技っぽいのでいつか修正されるかもしれませんけど・・
あと、良質表示で大文字になることは覚悟お願いします。)
質問した人は、できるだけ正解を創り出すの投票にも参加いただけると盛り上がるかと思います。
通常の出題と違い、趣味丸出しで構いませんwお笑いが好きな人も、カニバが好きな人も、言葉遊びが好きな人も、ミステリーだってOKです。
(まあ、要素的に難しいとは思いますがww)
それでは、今回もたくさんのご参加お待ちしております!
それでは~ 開始~
【新・形式】
結果発表!!
酒を飲みますか?
YES お酒を飲みます!! 要素① [編集済] [良い質問]
クラウドが重要ですか?
YesNo?どちらでも構いません。
ブラクラに襲われますか?
YesNo?どちらでも構いません。
雨が降りますか?
YesNo?どちらでも構いません。
ドレッシングを大量にかけますか?
YesNo?どちらでも構いません。
大音量で買い物ブギを聞きますか?
YesNo?どちらでも構いません。
窓が結露しますか?
YES 窓が結露します!! 要素② [良い質問]
マイクの音量がやたら大きかったですか?
YesNo?どちらでも構いません。
カニをバリバリ食べますか?
YES カニをバリバリ食べます!! 要素③ [良い質問]
ダイエットに成功しますか?
YesNo?どちらでも構いません。
トッポギがありますか?
YesNo?どちらでも構いません。
公民館でビリーズブートキャンプをしますか?
YesNo?どちらでも構いません。
まりもに話しかけますか?
YesNo?どちらでも構いません。
「星の王子さま」を読みますか?
YesNo?どちらでも構いません。
やたら「ウェーイ」と叫ぶ男がいますか?
YES やたら「ウェーイ」と叫ぶ男がいます!! 要素④ [良い質問]
ストーブのせいで温度が高いですか?
YesNo?どちらでも構いません。
宇宙旅行は楽しかったですか?
YesNo?どちらでも構いません。
洋服は重要ですか?
YesNo?どちらでも構いません。
ほふく前進がすべてのきっかけですか?
YES ほふく前進がすべてのきっかけです!! 要素⑤ [良い質問]
カメコの前をペンギン行列が横切りましたか?
YesNo?どちらでも構いません。
倍賞美津子がサンバを踊っていますか?
YesNo?どちらでも構いません。
編み物が重要ですか?
YesNo?どちらでも構いません。
階段の踊り場でフラれますか?
YES 階段の踊り場でフラれます!! 要素⑥ [良い質問]
急に眠ってしまいますか?
YesNo?どちらでも構いません。
サーフボードでケガをしますか?
YesNo?どちらでも構いません。
光回線につなぎますか?
YesNo?どちらでも構いません。
ヘリコプターは登場しますか?
YES ヘリコプターが登場します!! 要素⑦ [良い質問]
すごくイラついてますか?
YesNo?どちらでも構いません。
夜明けの光がまぶしいですか?
YesNo?どちらでも構いません。
タンスに小指をぶつけますか?
YesNo?どちらでも構いません。
ツボをたくさん売りますか?
YES ツボをたくさん売ります!! 要素⑧ [良い質問]
かwsぇdrcfzせxrdcですか?
YesNo?どちらでも構いません。
カモメが飛びますか?
YesNo?どちらでも構いません。
しっぽがかわいいですか?
YesNo?どちらでも構いません。
美人が登場しますか?
YesNo?どちらでも構いません。
血が飛び散りますか?
YesNo?どちらでも構いません。
争いは同じレベルの者同士でしか発生しませんか?
YES 争いが同じレベルの者同士で発生します!! 要素⑨ [正解]
スマホを買い替えますか?
YesNo?どちらでも構いません。
もろみみそバンザーイ!!ですか?
YesNo?どちらでも構いません。
みんな「ム」になりますか?
YES みんな「ム」になります!! 要素⑩ [良い質問]
場所は博多ですか?
YesNo?どちらでも構いません。
ハラスメントを告発しますか?
YesNo?どちらでも構いません。
映画館に行きますか?
YesNo?どちらでも構いません。
ミンミンゼミが鳴いていますか?
YesNo?どちらでも構いません。
校長先生が交代しますか?
YesNo?どちらでも構いません。
わんこが走りますか?
YesNo?どちらでも構いません。
ツイッターで実況しますか?
YesNo?どちらでも構いません。
ゾンビは出てきますか?
YES ゾンビが出てきます!! 要素⑪ [良い質問]
大学の教授が爆笑しますか?
YesNo?どちらでも構いません。
秘密結社ダンゴムシですか?
YesNo?どちらでも構いません。
褌を付けますか?
YesNo?どちらでも構いません。
富士山に登りますか?
YesNo?どちらでも構いません。
おばあちゃんがプロレスラーになりますか?
YES おばあちゃんがプロレスラーになります!! 要素⑫ [良い質問]
「 」ですか?
YesNo?どちらでも構いません。
シューティングゲームにはまりますか?
YES シューティングゲームにはまります!! 要素⑬ [良い質問]
何かが電池切れしますか?
YesNo?どちらでも構いません。
深爪になりますか?
YesNo?どちらでも構いません。
肌つやつやですか?
YesNo?どちらでも構いません。
幼女は強いですか?
YES 幼女は強いです!! 要素⑭ [良い質問]
(´・ω・`)ですか?
YesNo?どちらでも構いません。
イベントで球体は重要ですか?
YesNo?どちらでも構いません。
(・-・*)ですか?
YesNo?どちらでも構いません。
テレビ番組を録画しますか?
YesNo?どちらでも構いません。
提灯が重要ですか?
YES 提灯が重要です!! 要素⑮ [良い質問]
鉛筆削り器が壊れますか?
YesNo?どちらでも構いません。
丸刈りにしますか?
YesNo?どちらでも構いません。
マウスが大破しますか?
YesNo?どちらでも構いません。
カメコは長女ですか?
YesNo?どちらでも構いません。
要素の一覧はまとメモに書き出してあります。
何かが真っ二つに分かれますか?
YesNo?どちらでも構いません。
昔のアイドルのレコードを集めますか?
YesNo?どちらでも構いません。
投稿に際しては、以下の点にご留意ください。
・解説の、各要素に対応する部分にその要素番号を振る
・質問欄への投稿となるため、割り込みを避けるために仕上がった解説を一度に投稿した上で、解説の最後に【完】や【End】など終了がわかる言葉をつける
・解説にはタイトルを付け、タイトルを解説本文とは別に投稿する
皆様の力作をお待ちしています。[編集済]
投票期間が2月5日(日)0:00~2月6日(月)23:59です!!
タイトル『歴史的瞬間』
独特で幻想的雰囲気の一作。 [良い質問]
お酒を飲むと陽気になる記者カメコは
近所の神社で催された小さなイベントに参加していた。
窓が結露するほど寒い日なので
少し身体を温めるべく熱燗を飲み
ご神体を足蹴りして
お供えのカニをバリバリ食べていると
やたら「ウェーイ」と叫ぶ男がいました。
ほふく前進でその男に近づいてみると
それがすべてのきっかけでした。
男は神様でカメコの振る舞いに腹を立てこの世に
現出したのでした。
しかしカメコは神を信じず
神はいないと主張し神と平行会話をすると
喋り終え満足して帰路に就くと
階段の踊り場で神様に突き飛ばされシェイクされると
気付いたときには軍事用ヘリコプターに乗っていました。
隣にいた操縦士に話しを聞くと
隣国が圧力をかけ土地坪をたくさん売って
金と土地を明け渡せと迫ってきたので戦争になったそうで
争いは同じレベルの者同士でしか発生しないというのは真っ赤の嘘で
次第に祖国は劣勢になり
国民はみなみんなム職になってしまい
生きながらにして死んでいる状態でした。
ここから戦況をひっくり返すのは
おばあちゃんがプロレスラーになるくらい無理だと言われ
当時シューティングゲームにはまっていた
なにあの幼女強いと恐れられていたカメコの血が騒ぎます。
こうして敵戦闘機を打ち抜いて行くカメコは
突然目の前が真っ白になり雲の中にいる状態になったかと思うと
たくさんの提灯と共に川を揺られていました。
まるでお盆の『灯篭流し』のように・・・
そこでカメコはあの神社のイベントが戦死者を奉るためのお祭だったことを思い出し
いまだ成仏できない霊たちがいまだ戦争の中にいるのに
カメコはそれを冒涜するような行為をしてしまったことを反省すると自宅のベッドで目を覚ましました。
夢だったのかしら?
不思議に思うカメコが新聞紙を見ると
これぞカミカゼ、突如と沸いた我が国の英雄
と新聞紙の見出しにカメコの顔がありました。
カメコが外を見ると今は戦争真っただ中
人々は食料も仕事も失い戦場に送られる日々
カメコは自分のいた世界を変換してしまったのでした。
oh!myGod!!(われらが神よ) 神(ようやく我を認めたか)
[編集済]
過不足なくちりばめられたキーワードと、最後の意外な結末。そしてどこかもの悲しい読後感は想像を掻き立てられます!
タイトル「過激派組織カニバリ教シン派」
宗教紛争勃発!! [良い質問]
カメコはカニバリ教ラテ派の専属記者。その日も定期イベントのカニをバリバリ食べつつお酒を飲む集会の様子を信者へと配信した。その際信者の女と仲良くなり、名刺を交換した。 しかし、カニバリ教には過激派組織シン派もある。教祖のカニバリ様は1度死んだが、再び蘇ったゾンb…奇跡の幼女である。墓土で作られたツボを買えば、不死に!カニバリ様は50年幼女のままの姿を保っているとの噂だ。 カニバリ様のお告げは絶対。ある老女はお告げの通りプロレスラーになり巨万の富を。しかし、背いた信者や異教徒には処刑を。 ある日カニバリ様は、ラテ派の女に歩いて帰らなければフラレると告げた。 女は意地を張って、歩かずにほふく前進で帰った。すると、マンションの階段の踊り場で、本当に彼氏にフラレてしまった。 しかし、実は彼氏はシン派の信者!女は逆上して銃を向ける。彼氏は「ウェーイ!(wait!)」と叫ぶもむなしく射殺。女の趣味はシューティングゲーム。腕利きの射撃手だ。 これがきっかけとなり、マンションは二派の銃撃戦の戦地と化した。 女は健闘したものの、シン派のヘリコプター応援部隊に撃ち抜かれてしまった。しかし、結局戦火でマンションも、ラテ派も、シン派も、全て無となったのである。 後にカニバリ様はこの惨状を視察する。提灯で辺りを照らすと、踊り場の窓が結露。女が死ぬ前に書いたメッセージが見つかった。 『カニバリ様は実は若作り。仮面を外せば54歳のチビババア』 カニバリ様は恐怖する。この事実を他のラテ派が知っていたとしたら!ふと、奇跡的に焼け残った名刺を発見する。それはラテ派の記者、カメコのものだ。 カニバリ様はカメコが情報の発信源と断定。すぐに犯行声明を上げる。その犯行声明を受け取った各メディアは、一斉にカメコの顔を一面に取り上げて危険を知らせたのである… [編集済]
ぶっ飛んだ設定ながら納得の解説。カニバリ教徒なら是非一読を。
タイトル「4敗されど1勝」
熱いバトルの行方は? [良い質問]
赤ちょうちんが目印(15)の鍋料理屋「らてしん」 その日、店ではちょっとしたお祝い事があり、カメコも呼ばれ参加していた。 鼻をくすぐる匂いが店に立ち込め、窓に結露もでき始めた(2)ころ、おもむろに鍋の蓋が外される。 中には真っ赤に茹で上がった大きな蟹と色鮮やかな野菜たち。 みんな無心(10)で蟹の身をほじくり、中には面倒だからと殻ごとバリバリ食べるものもいる。(3) カメコは出汁の効いたトッポギを頬張りながら、鍋に残った最後の蟹に手を伸ばした。 すると、「カツン」箸同士がぶつかる。 隣を見ると、乾杯の時点ですでに顔が真っ赤で(1)、やたら上機嫌に「ウエーイ」と叫んでいたあの男がいた(4)。 「俺の」「私の」両者一歩も譲らず火花を散らす(9)中、「じゃあゲームで決着つけようぜ」と男は提案する。カメコはもちろん「乗った!」 用意されたのは対戦型ガンシューティング。装備を決め、早速ゲームスタート。ほふく前進(5)でまずは距離を―― 「バキュン!!」 YOU LOSE…… カメコ呆然。勝負は一瞬だった。 が、それは始まりに過ぎなかった。逆にカメコの闘志に火がついたのだ。「次はこれで勝負よ!」戦いは次ラウンドへ縺れ込む。 結果、恋愛ゲームでは階段の踊り場で振られ(6)、 ホラーゲームはゾンビが怖くて手が出せず(11)、 経営シミュレーションでは怪しいツボを大量に売りつけられ(8)、 今のところ全戦全敗。カメコ半泣きである。 そして最後に臨むのは格闘ゲーム。 カメコはヤケクソで、イロモノ枠のおばあちゃんプロレスラーを選んだ(12)。 ところが、キャラとカメコの相性がよかったのか、技がテンポよく相手に決まる。 そして運命の第3ラウンド。一進一退の攻防が繰り広げられ、お互い最後の一撃で決着がつこうとしていたその時、 カメコががむしゃらに押したボタンで、隠しコマンドが発動した!「必殺! 人間ヘリコプター!!(7)」 バコオォン!!「KO!!」おばあちゃんの決めポーズと共に、カメコも腕を振り上げた。 蟹のことはすっかり忘れてはしゃぐカメコを見ながら、男は笑った。「あっはっは! こりゃ参ったな! んじゃ、勝者のインタビューと行くか!」そう言うと、男はカメコを抱き上げ、二人はVサインでカメラに笑顔を向けた。 翌日、新聞の一面にはVサインの二人が映っていた。 「連載 勝者の法則 第50回 世界格闘大会チャンピオン カメオ選手」 写真の見出しには彼の言葉が載っていた。 「世界一になって三日も経たずにこの子に負けちゃいました(笑)(14)」 終 [編集済]
この要素でここまで現実的に沿った解説は良いですね。男と女の掛け合いもくすぐられるものがあります。
タイトル『Psychopathic logic』 [編集済]
これで明日から恋愛マスター!! [良い質問]
カメコは全国版スポーツ新聞の記者であり、読者のツボを押さえた記事の多さを売りとしていた[8]が、下積みの日々に飽き飽きし早く出世することを望んでいた。そこで昇進を賭け、量より質と銘打ち新たな計画を立てる。それは、自分自身が手頃な芸能人と交際し、誰よりも早く熱愛報道をするというものだった。ターゲットとなったのは、一発芸の「ほふく前進」を機にブレイクし[5]、その後はやたら「ウェーイ」と叫ぶ[4]一発芸によって観客の反応を無にする[10]滑り芸のスペシャリスト、カメオ。カメオとは何度か芸人仲間との食事にも同席したし、その後意気投合し、ロリババアのプロボクサーとしてのサクセスストーリー[12][14]を描いた映画『ロッリー』を二人きりで見に行ったこともある。しかしカメコには彼氏──三週間前くらいに計画のために別れたのだが──がいたので交際とまでには踏み切れなかった。
この計画を失敗するわけにはいかないので、カメコはあらゆる心理学の知識を総動員した。例えば寒い日には人肌恋しくなる現象が知られている。カメコはいつ計画を実行するか悩んでいたが、朝起きると窓が結露していた[2]ことから今日は冷え込むと判断し、時は満ちたと思い、即カメオに「今日空いてる? 近所の遊園地で秋祭りあるんだけど一緒に来ない?」と連絡し、昼過ぎに会うこととなった。
そんなこんなで二人は秋祭りを堪能していく。吊り橋効果を期待してお化け屋敷でゾンビの群れに怖がったり[11]、ビール・ゴーグル効果を期待してお酒を一緒に飲んだり[1]、ロッリーの話を未だ熱く語ったり、射的でラジコンヘリを落とすのにムキになったり[7][13]した。
夜ご飯はカニ食べ放題の店。そこでカメコはしばしカニを見つめると、目に涙を浮かべながらあたかもやけ食いであるかのようにカニをバリバリ食べた[3]。
「ちょっとちょっとどうしたの!?」
「いや、昨日彼に踊り場でフラれちゃって……[6]」
もちろん嘘だ。相手がフラれた時ほど男はプッシュするはずだからである。
祭も終盤に差し掛かる夜8時ごろ。カメコは提灯のみが照らすベンチを見つけた。提灯のみというのが重要[15]で、提灯やキャンドルのようなほのかな灯りは人の瞳孔を開かせ、あたかも好意を持っているかのように相手に感じさせる効果があるのだ。
そこでカメコは思い切って告白をする。カメオの答えは、僕でよければ喜んで、ウェーイ、ということだった。ミッションコンプリート。ラジコンヘリを逃したことは悔やまれる[結果がふるわない]が、大満足で帰路についた。
だが、一つカメコは誤算をしていた。出世争いは同輩同士で起きる[9]。カメコの一連の不審な行動を同僚が察知しないわけがない。同僚のウミコはカメコをつけ回し、こっそりプロポーズ時に写真を撮っていたのだ。スポーツ新聞の一面の熱愛報道としては、「決定的瞬間の写真」の価値はとても高い。こうして翌日の一面にはウミコの撮った写真──カメコの顔がでかでかと写った写真──が使われ、昇進争いもウミコに軍配が上がってしまった。
(終)
[編集済]
専門知識で外枠を固めながら、物語としても読みごたえあり。また読めば恋愛上手になる効果も!?
タイトル「全て終わる」
バトルの末に結ばれた友情。その果てに待つものは? [良い質問]
窓が結露するような、大雨の日だった。
壷売りの俺は今日ふざけてほふく前進していた事が理由で
階段の踊り場で彼女に振られた。
-
悔しくなった俺は酒を飲みながら蟹を殻ごとバリバリやけ食いしていた。 多分、座って食べていなかったら死んでいただろう。 突然銃弾が頭をかすった。俺は驚いて見てみると男と幼女が居た。
-
「何するんだ!」と言うと幼女が「すみません!」と言った。 だが俺はそんなことですませない。その所に行ってやった。
-
ラテ国では同レベルの相手で無いと争ってはいけないが、 男も幼女も俺レベルに強いようだ。勝負していた時に見ていた お婆ちゃんが関心してプロレスラーになるなんて、誰が 想像出来ただろうか。
-
それから俺たちは仲良くなった。
最近、よく「ウェーイ」とその場を盛り上げるあの男の勧めで
シューティングゲームにはまってしまった。
-
だが、そんな事もつかの間。ある時停電が起こった。
偶然俺たちは一緒に居て近くに提灯があった。
外を見てみると、ゾンビのような奴が居る。なんだあれは?
-
よく見てみるとヘリもある。どうなっているんだ?すぐに
テレビをみると人間を腐らせるウイルスが全国にでたみたいだ。
-
俺の家にゾンビが入ってきた。幼女も男も俺もウイルスに感染してしまった。
なんだと!?もう俺たちは腐ってしまうのか!?
そんなのいやだ。
やだ。やだ。やだ。やだ。やだ。やだ。やだ。やだ。
そんなの嫌だ...だって!俺たちは今まで楽しくやってきたじゃないか。
-
なんで今になってこんなになってしまうんだ... 辛かった。苦しかった。涙が出ていた。でも、しょうがなかった。 俺たちは涙を拭いて話した。いつも話してる事と変わり無いような事を。
-
もう、みんな無になってしまう。外に人間はいない。
もう、これで全て終わる。
これで、全て終わるんだ。
全て、終わるんだ...
完
一人称の物語。ハラハラする展開には引き込まれます。
間違えた...問題文見て無かったです...
了解です。多少変則的にはなりますが投票対象とさせていただきます。
タイトル「恋の呪文はラテシン……ではなく8度目のチャレンジ」 [編集済]
ドキッ!? イロモノだらけのクイズ大会!! [良い質問]
2月になった。未だ寒い中クイズ大会が開かれた。
予選を突破した12チームが挑む本番一回戦はほふく前進(5)で問題用紙を取りに行かなくてはならなかった。
「キ゜ンキ゜ーン。俺が優勝するからな。覚えておけ」
忍者のコスプレをした50代の男が意気込んでいた。
「ハロー。ミーがヴィクトリーをつかむよ。」
東欧から来たという別のチームの青年が言った。
「猿をなめんなよ」
猿に扮したチームの一人が言った。
「大丈夫かな」
提灯(15)の仮装をしたカメコは不安になった。
「大丈夫。私がいるから」
妹のウミが答えた。
「よし,私が第一走者ね」
末っ子のソラ6歳(14)は張り切っていた。
ついに一回戦が始まった。
先頭を争う(9)のは忍者氏とソラだった。そして同時に問題用紙を手に入れた。その後レースは順調に進み,カメコチームは5位,1位は忍者氏のチームだった。
「ぎりぎりね」
カメコが言ったとき,カメコの新聞社に勤めていて,家が豪邸のお嬢様,ラテコがヘリコプター(7)でやってきた。
「すげぇ」
猿氏は驚嘆した。
敗者復活戦ではゾンビ(11)を倒すガンシューティングゲーム(13)で争われた。
2チームが復活して8チームになると場所が屋内に移った。寒いので窓が結露(2)している。
お台場の某局から借りたお台場の舌に問題文が映し出された。そのシュールさに思わずみんなが無言になった(10)。
やがて,休憩時間になると東欧氏はなんとラテコを踊り場に呼び出した。
「ミーはツボをセル(8)するワークをストップするよ。だからこのエンゲージリングレシーブして,枕並べよう」
「ごめんなさい(6)もうあなたとは付き合えない。だってこのツボ底がないじゃない。水がモルよ。ドバっと。こんな仕事辞めるなんて言われても信用できない」
「恵方春巻き(実際にあります)をメイクしてくれたじゃないか。キスだってしたじゃないか。ああ」
話は戻って三回戦。4チームが残った。カメコチームは二回戦敗退だったが,最後まで見ようとその場に残った。
「酒飲まんか(1)?ウェーイ(4)!」
カメコは酔っ払いに絡まれた。するとラテコが戻ってきて酔っ払いを投げ飛ばした。
「ありがとう。ラテコ」
「いいのいいの。おばあちゃんがプロレスラー志望(12)だから技を覚えてるの」
「え?」
「いやー。あのルーのことやっとフれたよ。」
あの後ラテコは東欧氏にカニをバリバリ食べないか(3)と言われたらしい。それでもラテコの機嫌は治らず,二人は別れた。
「それにしてもすごい仮装ね。取材したいんだけど」
ラテコがそう申し出たので,カメコが全国版の新聞を見ると自分の顔がでかでかと一面記事を飾っていたという。
完
[編集済]
キャラクターが全面に出ていていい味を出しています。忍者のコスプレをした50代の男がツボでした。
「新聞記者の華麗なる転身」 [編集済]
綺麗な文章で紡がれるカメコの挑戦。その結果は? [正解]
カメコは全国紙「海亀新聞社」のエース記者として何年にもわたり同じ全国紙である「朝海新聞社」や「亀売新聞社」の記者達と特ダネ競争を重ねてきた。(9) 全国紙の記者として働いてきたカメコは苦労が絶えなかった。 職業柄、ハードな場面も多く、好きでもない会社の提灯記事を書かされたり、お酒を飲み過ぎて特ダネを取り損なったりして怒られてしまうのは序の口、当時好きだった、やたら「ウェーイ」と叫んでいたノリのいい彼にあまりの激務のせいで階段の踊り場で振られるというショッキングな出来事も多々あった。(1)(4)(5)(15) またとあるカルト教団の潜入取材を行った際にツボをたくさん売りつけようとしたものの、残念ながら営業センスがなかったためかさっぱり売れずに教団の教祖に危うくリンチされそうになど、危険な現場も数多くこなしてきた。(8) それでもカメコは非常に後輩記者に慕われていた。というのも彼女の取材の真剣さに後輩記者の皆が近づこうとして無心になることができ、結果的にスクープを連発するなど好循環をもたらしていたからだ。(10) そんなカメコにはある夢があった。それはプロレスラーになることであった。 すべてのきっかけは、3年前に窓が結露するほどの寒い日に大好きなシューティングゲーム「The Tower of Zombies」をプレイしようとあるゲームセンターにひょっこりと入ったことが始まりであった。(2)(11)(13) そこに1人の少女がいた。どうやら少女プロレスのイベントだったみたいなのだが、幼女ながらほふく前進を素早くこなすある少女を見て、「負けていられない!」と思ったのだ。(5)(14) その少女の姿を見ていたカメコは「もっと強くなりたい!」と思うようになったのだ。 それから彼女は仕事の合間にプロレスラー育成ジムに通い、練習を重ねてきた。 そして先日、カメコはプロレスラー試験を受けた。その発表が今日であったのだ。 実はこの日、カメコはある事情で退職することが決まっていた。 当然、職場の皆からは退職に対するねぎらいの言葉をかけられた。 「カメコさん、今後の人生も悠々自適に楽しんでくださいね。」 「カメコさん、あんまり無理をしないで健康に過ごしてくださいよ。」 しかし、カメコはあまり浮かない顔をしていた。その理由はもちろん、プロレスラーの試験に受かっているかどうかについてだった。 この機会を逃したら、私は一生この夢をかなえられないかもしれない。そう思うと不安で焦りがひどくなりそうであった。 そこでカメコは気分転換に新聞社の街をぶらぶらと歩くことにした。 カメコがある公園に行くと、祭りをやっていた。小さい規模ではあったが、地元の人間が多数来ており、大変盛り上がっていた。 祭りでカメコは「カニせんべい」をぱりぱりと食べた。(3) せんべいを食べ終わった彼女がふと見ると、中学生ぐらいの女の子がヘリコプターのラジコンキット目当てに射撃をやっていることに気が付いた。(7) その姿を見ていた彼女はあることに気が付いた。そう、女の子が3年前に見たプロレスラーの少女とそっくりであることに。 カメコはすぐさま女の子の元に駆け寄ると、言った。 「あの・・・私を見たことありますか。」 「あ、見たことある!」 「私、あなたを見てかなえたい夢ができたんです。プロレスラーです。試験も受けました。」 「ええっ!?それはすごいですね。私もプロレスの実力をさらに上げて、プロレスラーになります!」 「いつか戦えるようになるといいですね。ところで、せっかくですから射撃の勝負でもしませんか?」 「いいですよ。」 そしてカメコと少女は射撃対決をした。結果は圧倒的に少女が勝ったのであるが、カメコには少女と再会できた嬉しさが射撃で負けた悔しさよりも圧倒的に上回っていた。 新聞社で最後の挨拶をした後、カメコは帰路についた。自宅へ戻ると、1本の留守電があることに気づくのであった。 次の日、カメコの顔が全国紙に満面の笑みで載っていた。 そして写真の下にはこんな文面があった。 「最年長女性プロレスラーになることが決まった海野カメコさん(65)(12)(終) [編集済]
引っ張りに引っ張られたオチに吹き出すこと請け合いの一作!!
「近所の祭りでプロレスに参加したら一気に有名人になった」 [編集済]
タイトルですべてを語るスタイル [良い質問]
PrayStetionVRのビオハザード7の取材でゲーム内のゾンビ(11)を倒したり(この取材によってシューティングゲームにはまった(13))、新鋭のカニ食べ放題の店「カニのリズム」の取材でカニの鉄板焼きをバリバリ食べたり(3)していろいろと忙しかった(?)私は有休をとり久しぶりに実家で酒を飲みながら(1)炬燵でゴロゴロしているとあるチラシが目に留まりました。窓に結露する(2)ほど寒かったのでほふく前進をして(5)それを近くで見たら、それは羅手の神(かみ)祭り(羅手の神とは水平思考の神様でご神体は10メートルほどの提灯(15))のチラシでした。前に行ったのは何年前だろうと思いながら暇なのでその祭りに行くことにしました。
祇園祭ほどではないですが、ごった返すほどの人がいて、ヘリコプター(7)も数台空を飛んでいました。屋台は綿菓子や焼きそばはもちろんのこと、竹細工やかわいいイラストの壺もたくさん売って(8)いました。浴衣を着ている人もいれば、訳もわからなくウェーイと叫んでいる男(4)もいました。この祭りのメインイベントはプロレスであり羅手の神とは全然関係ないのですが大人気です。私はさほど興味はなかったのですが優勝したらなんと100万円の賞金がもらえるので参加しました。参加者は私のような若い人たちが多かったですが、60代くらいのおばあちゃん(12)(きっと私と同じ理由で参加したと思う)もいました。一回戦の相手はなんと小学生でした。楽勝と思っていましたが、この子が現役のプロレスラーじゃないかと思うほどに強く、互角に戦えましたが私は惜しくも負けてしまいました。賞金で家族と一緒に旅行に行く計画がすべて無になってしまった(10)けど面白い戦いができて満足でした。そのあとのプロレスの結果は女の子の優勝でしかも2回戦から相手を瞬殺するという始末でした(14)。それで女の子はもちろんのこと、彼女と互角の戦いをした私に取材が殺到しちゃったわ。
こうして私は「本気の争いは同じレベルの者同士で発生しない(9)!最強の小学生理宮乃(りくの)凛音と渡り合えた大人宇実野(うみの)カメコ」という見出しのもと全国版の新聞に私の顔写真が大きく写ったのでした。すっかり有名人になった私はプロレスの関係者にスカウトされたり、階段の踊り場でフラれてしまった(6)元カノが復縁を迫られもう大変。また忙しくなりそうだわ。終
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要素が違和感なくちりばめられており、飾らない文章が素敵です。
雑談欄の「出題者にのみ表示」機能で最も好きな解説(タイトルorその解説の始まりの質問番号をお書きください)と最も組み込むのが難しかった要素(要素の番号(質問番号ではありません)をお書きください)を投票してください。
なお、要素募集や解説投稿に参加していない方も投票いただけます。
投票先はまとめも参照!![編集済]
結果発表までしばらくお待ちください。
皆様ご参加ありがとうございました!
今回はなんと炬燵で食べておいしい八朔(ハッサク)!! もとい、八作品がエントリー!!
粒ぞろいの作品群の中、見事栄冠に輝くのは?
まずは最難関要素賞です。
最難関要素は……
生姜蜂蜜漬けさんの「争いが同じレベルの者同士で発生します」です!!
唯一2票獲得し堂々優勝!! 生姜蜂蜜漬けさん、おめでとうございます!!
続きまして、最優秀作品賞です。今回は投稿者がそれぞれ一作ずつの投稿なので最優秀作品賞を取った方がそのままシェチュ王となります。
最優秀作品賞は……
まりむうさんの「新聞記者の華麗なる転身」です!!
まりむうさん、おめでとうございます!!
また、次回の創りだす出題をお願い致します。
今回は『歴史的瞬間』 天童 魔子 「過激派組織カニバリ教シン派」 胡麻みそ 「4敗されど1勝」 生姜蜂蜜漬け 『Psychopathic logic』 ShiMa
「恋の呪文はラテシン……ではなく8度目のチャレンジ」 木星 「新聞記者の華麗なる転身」 まりむう の6作品がそれぞれ一票ずつの獲得となる大激戦だったため
主催者権限で決めさせていただきました。
完全に自分の好みでの決定ですが、オチを引っ張りに引っ張って、開放する。カタルシスが最高でした!!
さて、第45弾の創りだすもそろそろお開きの時間となりました。
ご覧下さった方も、ご参加いただいた方も、皆様ありがとうございました。
さて、ここからは恒例の出題者解説です。
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『人類最強幼女カメコ』
【??? エントランス】
人の道から外れた者。人はそれを人外と呼ぶ。
世間から畏れられ、法を犯し、つまはじきにされた者たちの『墓場』を前に
カメコは彼女の背後でホバリングを続けるヘリコプターからの風を受け、その黄色い長髪をたなびかせていた。【要素⑦】
「Wait(ウェーイ)!!」【要素④】
悠然とその墓場、通称『障害舎(ハーム・ファーム)』へと歩を進めるカメコの背に声を掛けたのは飼育員の格好をした青年。
その格好とは不釣り合いな拳銃という暴力をカメコに突きつけ、今にもハーム・ファーム内に立ち入ろうとするカメコを呼び止める。
「ああ?」
「ウェーイ!! これより先は一般人はおろか、関係者ですら立ち入り禁止の地獄だぜ。
それをまだようやく歩けるようになったばかりの幼女が何を思ってこんな場所に来たんだ?」
男の言。それを聞いたカメコは口の端をひきつらせる。
挑発したのは男であるが、けれどもこの場合、男のいう事も一理あるだろう。
なにせ、男の前に立つ黄色髪の女、カメコはまだ6歳にも満たない幼女なのだから。
「クククッ。何って、そりゃあ仕事だけど」
そう言ってカメコはその首から提げるカメラを掲げる。
「ままごとなら他でやってくれるか?」
カメコの言葉が真実であったとはいえ、この時の男の言もこれまた仕方がないことであろう。
どうして、この幼女がハーム・ファームに住まう人外を駆除することを目的としてこの魔境に
やってくると思うだろうか?
けれどもこの場面において男の言動は明らかに失策であった。
「クククッ。じゃあ、これはもらってくわね」
地に伏す男の手から奪った拳銃をクルクル指で回転させるとカメコは幼稚園の制服の裏ポケットに拳銃をしまう。
よく見るとそれは拳銃型の着火マンであったのだが、カメコはそれを気にもしない。
「う……ウェーイ」
カメコにのされた男であったが匍匐前進してでもカメコに追い縋ろうとし、そして力尽きる。
これが、「事件が無ければ自分で起こせばいいじゃない」を身上とする、
幼女でありながらアルコールが大好き、凄腕記者であり、最強幼女の肩書を持つカメコの【要素⑭】
人外闊歩する4階建ての廃ビル、ハーム・ファームにおける彼女にとっては小さな伝説(イベント)の始まりだった。【要素⑤】
**
【障害舎 2F】
「壺と言うのは容器というカテゴリーに分類されながらその実、機能性よりもデザイン性に重きが
置かれた鑑賞物だと、ワタシは思うのよ」
ツボ売りの女、魔見場(マミバ) ルツボは独白する。【要素⑧】
「だから人は壺を見ると、心惹かれる……こんな風に」
抱える壺の中を見せるルツボ。それは一見何の変哲もない壺であった。
けれどもその壺の中を、本当に一見したのなら『何の変哲もない壺』等と言う評価をその壺に下せる者はいないだろう。
『虚壺(ウツボ)』。ルツボの抱えるその壺は彼女自身の生み出した最高傑作である。
その壺が最高であるが故に、見た人々はその価値観のすべてをその壺に奪われる。
自身のなすべき目的も、自身の焦がれる愛情も、自身のすべてをかけてきた夢も。すべてが『虚壺』の前では無価値に等しい。
ゆえに目的も、愛情も、夢も。人からすべての行動原理を奪う。それが『虚壺』の恐ろしさ。
「クククッ。幻術の類は写真でその凄さが伝わらないからいけないわ」
カメコは、見たもの全ての心を「ム」にする『虚壺(ウツボ)』を前に【要素⑩】、けれども平然とそう言ってのけるのだ。
「そして当然、そんな児戯。私には通用しない」
「っ!?」
言うが早いか、カメコの拳は『虚壺』を穿ち、その衝撃でルツボは壁まで吹き飛ばされる。
「クククッ。これで1Fは制圧したわね」
カメコは勝利を確信しその長い黄色の髪を引きずりながら、次なる階層へ向け階段に足を掛ける。
「ツ……ツボ」
「うん?」
全身を負傷しながらなんとか意識を保っていたルツボ。
「どうして、ワタシの、最高傑作に、心奪われない?」
「クククッ。最強の私が自分の作品以外に心動かされるとでも?」
最強の私を前に最高では役者不足だと。そう言い放ち、階段の踊り場にて、ルツボを振ったカメコ。【要素⑥】
「まあ、でも。この壺に入ってたお酒。これはおいしかったわ。アルコール度数がとっても高くて私好み。ごちそう様」
そう言ってカメコは工業用アルコールの入った別の壺を抱え階段を上っていく。
残されたルツボにそれを追う力は残されていなかった。
**
【障害舎 3F】
『日々是筋肉』
床の間に飾られたその掛け軸の言は、おばあちゃんプロレスラー【要素⑫】、及手(オイテ) カラダの座右の銘である。
「人は裏切る。努力は裏切る。金銭も当然裏切りと無縁でいられないし、自身ですらどこまで自分に正直でいられるか」
そこでカラダは言葉を切る。相対するカメコの様子を窺うように。そして力強く言い切る。
「だけど、筋肉だけは裏切らない!!」
それが齢80にしていまだ成長途上。老いてますます元気。及手カラダの信念であった。
「クククッ。なるほどね。おばあちゃんの知恵袋ってわけですね。まだ幼女である私には金言です」
そう微笑みながらカメコは、けれども「でも、」と前置いて。
「最強の私には筋肉ですら必要ありません」
ルツボに放ったのと同威力の最強の拳。けれどもそれをカラダは難なく受け止める。
それも当然。いくらカメコが強いからと言って、その筋肉の装甲によりライフル弾ですら無効とする
カラダの前に、どうして幼女の拳が届くだろうか。
カラダとしてみればカメコの拳など、本来受け止めるまでもなく無視できる物であった。
「残念。いくらあんたが最強でも筋肉は絶対、裏切らない」
「そうですね、残念です。あなたのような使い手との勝負がこうもあっさり決してしまうのだから」
カメコは殴った方と反対の手に握られている壺でカラダを殴る。
当然中に入っていたお酒、もとい、工業用アルコールが二人の体に降りかかる。
「なんのまねだい?」
ツボ売りの女、ルツボの作品だからと言って、強度は所詮、ただのツボ。
それを通すカラダではない。当然カメコもそのことは織り込み済み。
「こうするんです」
カメコは懐から拳銃を取り出す。
「はっ、何かと思えばそんなもの。いくら近距離で撃ったところで私の筋肉の前では弾丸ですら通さないよ」
「いいえ、これでいいんですよ」
そういってカメコは引き金を引く。もちろんこの代物は入り口で飼育員の格好をした男から奪ったもの。
弾丸が飛び出すはずもなく、その代りに出るのは……
「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああ」
ライターから出た火がアルコールに引火。火だるまとなるカラダを前にカメコは、
「私が言うなら、お酒は私を裏切らない、ですかね?」
とても幼女らしからぬセリフだった。
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【障害舎 4F】
エントランス――ウェーイの男。
2F ――ツボ売りの女。
3F ――おばあちゃんプロレスラー。
3つの戦いを経た、否。争いは同じレベルの者同士の間で初めて成立するのだから、この3つは戦いとすら呼べないであろう。
なにせ、最強を冠するカメコに個で匹敵する存在などこの世には存在しないのだから。
だから、最上階。ここでの戦闘がカメコにとって、ハーム・ファームでの初戦と言うことになるだろう。
最上階へと続く扉を前にカメコは寒気を感じた。
そういえば心なしか肌寒いような。
カメコが扉を開けると――そこは雪国だった。
―バリバリッ
「「かに うま」」
草木も凍る冷凍庫。氷点下の世界でうごめく無数の影の奥に、その男。加賀(カガ)クシヤは座っていた。
「ああ、炬燵で食べるアイスはいいですねえ。あっ、もちろんこの部屋をこんなに寒くしているのはアイスの、ましてや蟹の保存のためじゃないですよ」
炬燵にくるまり、イチゴアイスをなめながらそうのたまうクシヤの解説など必要ないほど明確に、『それら』はその場所に存在していた。
「クククッ。悪趣味だこと。そいつらは?」
「もちろん『ゾンビ』です。僕の自信作、『カニバリゾンビ』。その1号~666号!!」【要素⑪】
「「「「「「「「かに うま」」」」」」」」
無数。クシヤの言に従うのなら666体のゾンビは蟹をバリバリ食べながら【要素③】その腐った両の眼でカメコをとらえる。
個で無理ならば数を用意すればいい。この物量により、カメコにとって今日初めての戦いが開始される。【要素⑨】
「りゃああああああああああああああああああああ!!!」
殴っては打ち付け、絞めては落とし、担いでは折り、押さえてはつぶし、千切っては投げ、
蹴っては払い、当たっては砕き、挟んでは丸め、噛んでは喰らい、睨んでは射殺しても、なお。
ゾンビは次々とカメコへと群がってきていた。
カメコが元から用意していた本物の銃もシューティングゲームよろしくすでに打ち切ってしまっており【要素⑬】、カメコは今、徒手空拳。
その様子を見たクシヤは笑みを浮かべる。
「このカニバリゾンビ。名前だけのこけおどしなどでは、決してありません」
クシヤは炬燵で丸くなりながら続ける。
「蟹を摂取する事により硬質化した皮膚。身体破損にも動じず活動を続ける生命力。
弱点である愚鈍な動きはこの狭い室内では問題とならず、寒さゆえ保存状態は良好。
物量により侵入者を圧殺します」
「クククッ。余裕ぶっこいて解説しているところ悪いけれど、そろそろ終わる頃合ね」
「?」
ゾンビはカメコの手により間引かれたとはいえ、まだ半数、いや贔屓目に見ても4分の3は残っている。
着実に減っているものの、それはカメコの体力とて同じこと。
それでもカメコには十分だというのである。
「注意力が足りないわよ、クシヤさん」
「どういう意味で……!?」
そこでクシヤは気づく。自分の首筋に水滴が落ちてきたことを……これは、結露?【要素②】
そしてそれと時を同じくし、カメコは駆け出す!!
「馬鹿な。そっちは屋上への階段……わざわざ追い込まれようと?」
一部とはいえゾンビが減ったことによってできた空間を縫うように、カメコは屋上に続く階段に向け全速力で走る。
その姿を見たクシヤは冷や汗をかく……いや、そんなわけがない。
この寒い空間で汗をかくだと? それにさっきの結露。もしや!!
クシヤは周りを確認する。そこには当然無数のゾンビ。だが、明らかに様子がおかしい。
それに気づくと他の異変にも気づいていく。漂い出した腐臭。溶けだしたイチゴアイス。そして、さっきの結露に額にかく汗。
カメコはすでに屋上への扉に手をかけている。クシヤは慌ててビル内に設置されている監視カメラの映像を確認する。
「なんですかこれは!!」
そこに映っていたのは一面の赤。
茫然と画面を見つめるクシヤであるが、その映像もすぐに閉ざされる。
そう、火災。
おばあちゃんプロレスラーから彼女が暮らしていた燃えやすい和室へ引火。
それがビル全体へと燃え広がりついにはその魔の手が4F、クシヤのラボへと迫っていたのであった。
「あの幼女……ゆるさない!!」
彼の命令によりゾンビは屋上に向け行進を開始する。
**
【障害舎 屋上】
「クククククッ。ここにきてこの私が失態を犯すとは」
事は順調だった。
入り口でウェーイ男を退け、
2Fでツボ売りの女をぶっ飛ばし、
3Fでおばあちゃんプロレスラーを火だるまにし、
4Fでクシヤ率いるゾンビからの逃走を果たし、
そして屋上。
迎えにヘリが来る。そのはずだったのに。
ヘリが漂うのはビルの上空。火事による上昇気流のあおりを受け着陸できずにいたのだった。
予定ではカメコがビルに入ってしばらくのち、屋上に着陸しているはずだった。
けれども、間に合わなかった。カメコの行動が速すぎたのだ。
当然飛び降りられる高さでもない。屋上にはさっきカメコが脱出した扉から次々にゾンビがあふれ出てくる……!!
「そうか!!」
何を閃いたのかカメコは駆け出した!!
**
翌日、カメコが全国版の新聞を見ると自分の顔がでかでかと一面記事を飾っていた。見出しはこうだ。
『最強幼女 障害舎の人外を一蹴!!』
それと共に乗っていた写真は2枚。1枚はカメコの顔写真。もう一枚はゾンビの山を踏みつけ笑みを浮かべるカメコの姿が。
そう。カメコはビルの屋上から脱出するのに無数のゾンビを屋上から投げ落とし、それをクッション替わりに飛び降りたのだった。
その後、ハーム・ファームは火事で崩壊。
失態により結果こそ振るわなかったものの何とか当初の目的を遂げ、カメコの伝説がまた一つ生まれた瞬間であった。
カメコは自分のことが称賛された提灯記事【要素⑮】を手に一人、工業用アルコールの入ったグラスを傾けるのだった。【要素①】
要素①:お酒を飲みます
要素②:窓が結露します
要素③:カニをバリバリ食べます
要素④:やたら「ウェーイ」と叫ぶ男がいます
要素⑤:ほふく前進がすべてのきっかけです
要素⑥:階段の踊り場でフラれます
要素⑦:ヘリコプターが登場します
要素⑧:ツボをたくさん売ります
要素⑨:争いが同じレベルの者同士で発生します
要素⑩:みんな「ム」になります
要素⑪:ゾンビが出てきます
要素⑫:おばあちゃんがプロレスラーになります
要素⑬:シューティングゲームにはまります
要素⑭:幼女は強いです
要素⑮:提灯が重要です
【作品一覧】
71 『歴史的瞬間』 天童 魔子
73 「過激派組織カニバリ教シン派」 胡麻みそ
75 「4敗されど1勝」 生姜蜂蜜漬け
77 『Psychopathic logic』 ShiMa
79 「全て終わる」 ポンポコ
91 「恋の呪文はラテシン……ではなく8度目のチャレンジ」 木星
93 「新聞記者の華麗なる転身」 まりむう
95 「近所の祭りでプロレスに参加したら一気に有名人になった」 jikuu
「Goodスープ認定」はスープ全体の質の評価として良いものだった場合に押してください。(進行は評価に含まれません)
ブックマークシステムと基本構造は同じですが、ブックマークは「基準が自由」なのに対しGoodは「基準が決められている」と認識してください。