問題解決後、出題者、質問者ともに後の勉強になるので寸評を書いてあげると良いかもしれません。
(寸評をされたく無い場合は問題文か相談チャットに予め書いておくと良いでしょう、されたい場合は「寸評歓迎!」など)
出題者質問者共 同じ立場として(問題を「出してあげている」 「といてあげている」 ではなく)真摯に書き真摯に受け止めましょう。
質問をする際は必ず今までの質問をよく読んで下さい、質問かぶりは極力なくしてください。
問題文での情報で、解説に行くまでのスタートの位置が決まります。
長期戦にしたいなら、情報は小出しに、スムーズにいくなら多く出します。
瞬殺されるのが怖いので小出しにするも、問題文が少なくなり味気ない感じになってしまった、という経験はありますか?
今回はその点について述べていきたいと思います。
問題文の情報は、大きくわけて2種類存在します。
1.解説に至る謎要素の無い物語背景・状況(役割は問題文の魅力)、以下「味付け」と呼びます。
2.解説に至る謎要素のあるキーワード(役割は難易度の調節)、以下「食材」と呼びます。
ウミガメのスープ元問題での例で考えてみましょう。
ある男が、とある海の見えるレストランで「ウミガメのスープ」を注文しました。 しかし、彼はその「ウミガメのスープ」を一口飲んだところで止め、シェフを呼びました。 「すみません。これは本当にウミガメのスープですか?」 「はい・・・ ウミガメのスープに間違いございません。」 男は勘定を済ませ、帰宅した後、自殺をしました。 何故でしょう?
「味付け」は、会話をする場面、レストラン、シェフ、帰宅、です。
「食材」は、ウミガメのスープ、自殺、海が見える、男、です。
※「食材」は更にベールとクルーに細分化する事ができます。
※ベールは「自殺」と「男」で、クルーは「ウミガメのスープ」と「海が見える」です。
問題文は「味付け」と「食材」の割合で作られます。
「ベールの厚い(情報が少ない)問題」=「問題文の少ない問題」というわけではありません。
「味付け」は解説とは関係無いのでいくらでも書きこめますが、多すぎてもいけません。
ですが、状況が詳しく把握できる分参加者はすんなりその物語に入り込むことができます。
「男が死んだ、なぜ?」という問題文があったとします。
味付けは無く、食材は「男が死ぬ」だけです。
この問題文では参加する意欲は当然ながら失ってしまいます。
そこに食材は「男が死ぬ」だけで、ウミガメ元問題の味付けを加えてみましょう。
男はレストランにて料理を注文した。 注文した料理についてシェフと会話し、そして勘定を済ませ帰宅する。 だが帰宅した後に、男は死んだ。 なぜ?
どうでしょうか?解説に至る要素は、「男が死ぬ」だけですが、状況が把握できる問題となります。
もっと「味付け」を増やすこともできますし「食材」を増やすこともできます。
問題作成をする際は、是非「味付け」を増やしていきましょう。
・ヒントを出しすぎていないか
・解説のタイミング
・誘導
問題を作成する一つとして、解説文から重要な要素・過程などを省いて作るという方法があります。
その際の「どれを残し、どれを省くか」がスムーズに問題を進行することなどに繋がります。
すべて省いてしまうと、「男は死んだ、なぜか?」という問題文になってしまい、これでは解説にいくには多くの質問をしなければならず、参加者の熱も次第に冷めていってしまいます。
解説文へとスムーズに導けるよう、問題の一番の謎となる部分を軸に、解いて欲しい部分を省いていきましょう。
水平思考推理ゲームには、発想力/想像力/論理的思考力/柔軟思考力が必要です。
発想/想像/柔軟思考で質問をし、論理的思考で質問で得た要素を繋げていきます。
しかし、最初は何から質問したらいいか、途中で詰まって何を質問すればいいかわからない、そんな場面に直面した事はありませんか?
そんな時はその問題の外堀を埋める「基礎質問」をしましょう。
基礎質問で情報を沢山だした後は、なにが重要でどれを重点に置いて考えるかを決める必要があります。 そこで情報を絞り込む質問をします。
質問数が限られているので、あてずっぽうで質問をするとすぐに残り質問数が少なくなってしまいます。
いきなり質問せずにまずは相談チャットで「どのような質問をするか、どう攻めて行くか」などを相談しましょう。
質問者は回答されると編集ができなくなります。
ミス質問投稿(相談チャットに書く所を間違えてしまった等)の場合は回答をかかずに、相手が編集するのを待ってから(あるいは相談チャットで確認)回答すると良いでしょう。
嘘確認とは、同じ質問を繰り返してその質問が嘘かどうかを確認する方法です。
一語一句同じでなくても、同じような質問だと嘘確認になります。
「嘘確認をする際は質問文の最初に【嘘確認】と記述し、いれていない場合はかぶり質問」
と、ルールに書いておくといいかもしれません。(強制ではありません。)
嘘1回の場合、それを嘘と完璧に証明するには出題者に同じ回答を2回させる必要があります。
例題
Aですか? NO
Aですか? YES
Aですか? YES
嘘は1回しかつけないので、YESが嘘の場合は2回言うことができません。
よってこの場合はAがYESということが確定します。
嘘確認は多くて3回必要になります。
嘘が3回の場合はどうでしょうか、同じ回答を4回させる必要があります。
Aですか? NO
Aですか? YES
Aですか? NO
Aですか? YES
Aですか? NO
Aですか? YES
Aですか? NO
この場合はNOを4回回答しているので、AがNOということが確定します。
確定させるには、嘘確認が多くて7回必要になります。
嘘回数+嘘回数+1 = 確定に必要な嘘確認回数
まず初めに、亀夫君問題はTRPGではありません。
そして、TRPGは水平思考を用いないのでラテシンでは不適切な問題となります。
(TRPGとは?:コチラを参照)
亀夫君問題はYes/Noで答えられない質問ができ、そして行動を指示することもできます。
一見自由度が高いと思われますが、考える幅が広がるので「何をすればいいかわからない状態」になる可能性が高くなります。
そして、出題者はすべての情報を知らない設定ですので、情報収集をすることが「嘘をつくこと」よりも困難になります。
以上の点から、亀夫君問題は「ウミガメ」「20の扉」より遙かに複雑な問題形式となっています。
(進行する点においても、出題者には様々なスキルが要求されます。)
その「複雑な問題形式」で、「複雑な問題」を作るなら、複雑+複雑となりかなりややこしくなることが分かります。
そのような問題は多くの人に敬遠されてしまいます。
複雑な問題形式ならば、ウミガメのようにシンプルな問題にしたほうがいいでしょう。
面白いかどうかを別にしてシンプルな問題というのは、解くべき謎の目的がはっきりしていてゴールが見えている問題です。
これはウミガメのスープでも言えることですね。
シンプルな亀夫君問題は大体このような問題文に集約されます。
「こういう不思議な出来事がおきた、どういうこと?」
解くべき謎は「不思議な出来事の解明」ですね、それが解明したら解説に行くので、ゴールが見えています。
例をご覧下さい。
※ウミガメのスープinVIP まとめwikiから引用。
■問題
俺には付き合ってる奴がいる。 自慢じゃないが、美人だし優しいし、本気で結婚しようと思ってるんだ。 だが、そのことを言ったら「それは出来ない」と断られてしまった。 どんなに聞いても教えてくれないし…どうか俺のかわりに理由を暴いてくれないか?
解くべき謎は「結婚が出来ない理由」です。
問題文が「結婚出来ない理由を暴いてくれないか?」だけだと、「好きじゃないから」などの別解答が容易に想像できます。
別解答を容易に想像させないために、背景情報を付け加えます。
「付き合っている」と「どんなに聞いても教えてくれない」とあることから、「互いに好きなのに、言い難い理由がある」という謎が生まれます。
それでは解説に行きます。
■解説
こんにちは。亀夫君とお付き合いさせて頂いている者です。 正直、亀夫君からプロポーズされた時は凄く焦りました。 なぜって、私はすでに亀夫君と結婚をしていたからです。 ですが、亀夫君は数年前に大きな事故で記憶を失っていて…。 私達が婚約関係にあること、何度も言おうと思ったのですが、勇気がなくて言えませんでした。 でも皆さんのおかげで、心置きなく亀夫君と暮らすことが出来ます。本当にありがとうござ いました。
もう一つ例を紹介します。
※この問題は2chオカルト板のぺんね◆M2clACoxQAさんの問題です。
■問題
719 名前:ぺんね ◆M2clACoxQA 投稿日:03/11/02 23:01
子供、というか幼稚園くらいだから幼児の頃の変な記憶。 お父さんが暗い川原で棒を拾って死体のようなものをぐいっ、ぐいっと押しているのを 土手の上から見ている自分。 戻ってきて「今見たことは誰にも言っちゃダメだぞ。絶対にだ」というお父さん。 あまりに普段とちがう厳しい口調にびびる自分。 ふと思い出す。いまだにあの夜の記憶は不可解だ。なんだったんだろう? 12歳の少年亀夫くんの記憶の謎を、亀夫君に質問をすることで解いてください。
解くべき謎は「幼少時の記憶の解明」です。
「お父さんが暗い川原で棒を拾って死体のようなものをぐいっ、ぐいっと押している」という奇妙な光景
「父親が犯罪者かもしれない」という印象もあります。
興味を引く謎もあり、別解答は容易に想像できません。
この問題からは、「その死体は発見されたか」「二人はそこで何をしていたのか」など、細かく状況を聞き出すことができます。
それでは解説に行きます。
■解説
780 名前:ぺんね ◆M2clACoxQA 投稿日:03/11/02 23:30
いやいや、息子が変なことを言い出したと思ったら、こんなところに来て皆さんの知恵をお借りしていたとは… 私はある田舎町で長く警察官をやっております。夜に息子と出先から帰る途中、 息子が「お父さんあれ何」というもんですから確かめてみたら、川岸に流れ着いた水死体だったわけで、正直困ってしまったのです。 「遺体の引き上げ、運搬、身元確認、検視官の手配・・・折角明日は休みなのに、うちは人員不足だからなあ。絶対呼び出しがかかるな。」 翌日は息子の運動会で、行ってやる約束をしてたんですよね。 そこで私は棒を拾って死体を川の真ん中に突きだしたのです。 「もう少し下れば下流の大きな町の警察に管轄が変わる。そこで発見されてくれ。」 という訳です。いや、言い訳するわけじゃないですが、やっぱり大きな警察のあるところで発見されたほうがいろいろ迅速に進むもんですよ。 息子には「大きなゴミ袋だった。お父さんが流しちゃったことは誰にも言うなよ」といっておきましたがやっぱり子供だからってごまかしは効きませんねえ。 ちょっとカッコの悪いところを見せたかもしれませんが、翌日の運動会に行ってやるというのもやっぱり大事だったんですよ。 息子との約束を守ってやれたことがなかなかなかったもんで。。。
亀夫君問題を作った時に確認してもらいたいことは、以下の点です。
「この問題はシンプルか(パッと見の印象)」
「解くべき謎がはっきりしているか」
「その謎は興味の引くものか」
「別解答が容易に想像できないか」
「解説は誰もが納得のいくものか」
頼むだけの問題では謎もありませんし、興味の引くものでもありません。
謎が複数あるものは、シンプルでないし、解くべき謎もはっきりしていません。
解説は一つでないと、意欲が下がるかもしれません。
決して自己満足で終わらないようにしましょう。
第三者に見てもらうことで、問題の質を向上することもできます。
問題向上をする点で積極的に行動しましょう。
亀夫君問題の特徴は、出題者演じる登場人物が全体を知らない、もしくはわざと隠している所にあります。
登場人物の物語世界の謎を探り、出題者本人と同じ視点で一緒に謎を解いていく。
これが亀夫君問題の魅力です。